LiteSpeedとは:超高速Webサーバーでサイト・ホームページが重い遅いを改善

2024年1月15日

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高速軽量WEBサーバー LiteSpeed(ライトスピード)

検索エンジン対策になるウェブサイト速度改善方法を知りたい方が増えています。

「ホームページが重い・開かない」、「回線速度は速いのに読み込みが遅い・スマホのサイトの画面が出るのが遅い」、「WordPressが急に重くなった」、「サーバーの反応が悪い」、「メールが遅い・配信に時間がかかる」、「なかなか検索エンジンに上位表示されない」など、サーバー・サイトのレスポンスの悪さがサイト運営者や管理者にとって大きな悩みとなっています。
しかも、調査してもすぐにサイト表示が遅い原因は判明しないこともあり、どうやって良いか分からずついにはイライラは頂点に!

それでは、①「そもそもなぜ、サイト表示速度を上げなければならないか?」について数字を見ながら考えてみましょう。グーグルが公開したデータによると、モバイルサイトでは表示時間が1秒から3秒に伸びると、サイトが約3分の一のユーザーにしか見られないという結果も出ています。

その次に、②契約中のサーバーを改善する対処を行って、それでもサイト表示が遅い時・解決しないときは、③高速レンタルサーバーに引っ越しする、という流れで対策を施していきましょう。

1:3秒以上で閲覧が3分の一に激減

ページ表示速度と直帰率・離脱率イメージ図

データ引用:Think with Google

グーグルが公開したデータを基に当社で作成した図をご覧ください。
「サイトが重くて開かない」などホームページの表示速度が1秒から3秒に落ちると、直帰率が32%も上昇します。つまり、100人がサイトにアクセスして、32人がサイトを見ることなく帰ってしまいます。

サイトが重い、サーバーが遅い悩みさらに、モバイルサイトが表示されるまで3秒以上かかると、訪問者の離脱率は53%にもなるとデータで公表されていますので、今回の例ではサイトに残ってくれた68人のうち、36人(53%)が待ちきれずに離脱をしてしまう、結局は最初に訪問してくれた100人中たった約32人しかサイトを見てくれない、という大変厳しい結果になってしまいます。
(*2016~2017年にグーグルより公表されたデータを基に当社で分析した結果)

ココがポイント

約33%の方しかサイトを見ないということは、問い合わせやネット販売の結果はもとより、ユーザーの滞在時間が短くユーザビリティの低いサイトとみなされ、検索エンジンで上位表示されることは極めて厳しくなります。
したがってサイト表示時間を1秒前後にする早急の対策が必要です。

サイト表示速度を調べる方法

サイト表示速度が遅いとせっかく制作したコンテンツが見てもらえない、ということが分かりました。

ではどうやってサイト表示速度を調べるのか?無料でできるサイト速度の調査方法の一つとして、GTmetrixを利用することが挙げられます。

GTmetrix」は、マネージドクラウドやセキュリティサービスを提供する、カナダに本社があるCARBON60が、クライアントが手軽にWEBサイトのパフォーマンスチェックができるように公開している無償ツールです。

英語サイトですが使い方はとっても簡単で、サイトにアクセスし空欄にhttps://~などサイトアドレスを入力し、「Test your site」をクリック・タップするだけです。サイトトップはもちろん、特定のサイトのチェックにも利用できます。

サイト速度表示チェックツール「GTmetrix」

数秒後に結果が表示されますので、サイト表示速度を確認します。

サイト表示速度の調査結果が表示

当ページを検証した結果

測定個所がカナダということを知っておいた上で数値をチェックしましょう。LCPが3秒以内であれば問題なしと判断します。
なお、LCP(Largest Contentful Paintの略称)とはグーグルのページ読み込み速度を表す指標で、最も大きいコンテンツを読み込む時間です。

サイトの問題個所を調べる方法

サイト表示速度に加えて、具体的にどの場所にどんな問題があるかが分かるチェックツール「PageSpeed Insights」(ページスピードインサイト)をグーグルが無料提供しています。

PageSpeed Insights

赤枠で囲った空欄に、調べたいサイトのアドレスを入力し「分析」をクリック・タップすれば数秒後に携帯電話(モバイル)とデスクトップ(パソコン)サイトのそれぞれの調査結果が日本語で表示されます。

当サイトを調査した結果、携帯電話(モバイル)サイトではLCPが1.8秒だと確認できます。

PageSpeed Insightsでの調査結果

さらにページの下に表示される「改善できる項目」をクリックすると、具体的な問題点が表示されますので、できる限り修正してページ速度表示やコウェブバイタルの改善を行います。

問題個所を確認し修正する

コアウェブバイタルとは?

サーバーが重いなどの諸問題を解決するため、ユーザー体験の向上を目的にグーグルが数値化した指標のことです。

3つの主な指標「読み込み時間(Largest Contentful Paint)」、「インタラクティブ性(First Input Delay)」、「ページコンテンツの視覚的な安定性(Cumulative Layout Shift)」のうち、「読み込み時間(Largest Contentful Paint)」については、2.5秒以内であればGoodの評価となります。

サイト改善の結果として、サイト表示の高速化を実現しユーザビリティを高めつつ、結果として検索エンジンで上位表示させることができます。

コアウェブバイタル指標

引用:Google Developers

2:契約中のサーバーを改善する

サイト表示が遅い場合のデメリットや、サイト表示速度の調査方法、問題個所の確認方法が分かった後は、現在利用中のレンタルサーバー・ホームページの改善を実施します。

  • 画像データの最適化と圧縮、新フォーマットへの変換
  • コードの軽量化と圧縮 JavaScriptやCSSのインライン化
  • キャッシュ系プラグイン・ブラウザキャッシュの活用
  • コアウェブバイタルの改善
  • WordPressテーマの変更
  • 契約サーバーの上位プランへの変更 スペックアップ
  • CDNサービスのオプション利用

ユーザー側で対応しやすい改善方法としては、画像編集ソフトやサービスサイトで画像データをより小さくする・圧縮すること、JPGやPNGファイルをWebP (ウェッピー)に変換して軽量化すること、画像遅延読み込みプラグインを利用すること、ワンタッチでCSSやJavaScript・HTMLコードを圧縮できるAutoptimizeプラグインを利用することなどがあります。
少し手間はかかりますが、WordPressテーマ・テンプレートを高速表示に強いテーマに差し替えることも有効な方法です。

利用しているサーバーの改善方法は、PHPやPerlなどバージョンを上げる、プラン変更やオプション追加によるサーバーCPU/メモリなどスペック向上・インターネット回線増強、インフラ・ハードウェアのレベルアップでサーバーが重くなる原因を払拭できる場合もあります。

3:高速レンタルサーバーに引っ越す

「現在利用中のサーバーの改善には限界がある」「時間をかけずに大幅に改善したい」ユーザーにとって、サーバーの応答時間を短縮するもっともシンプルで効果が高い方法として、高速WEBサーバーを利用する、あるいは高速WEBサーバーを導入しているレンタルサーバーに引っ越しをすることが挙げられます。

今回は、代表的な高速WEBサーバー、LiteSpeed(ライトスピード)と導入しているレンタルサーバーサービスについて詳しく見てみます。

LiteSpeedとは?

レンタルサーバー LiteSpeedLiteSpeedは、Apacheと完全な互換性があり静的コンテンツ配信を高速化した次世代の軽量Webサーバーです。
Apacheと比較して応答速度が格段に速く最新プロトコルに対応するなど高速化に必要な機能が盛り込まれているメリットがあります。また、高負荷やアクセス集中に耐えることができ、他ユーザーの影響を受けにくいという特徴もあります。

LiteSpeedを提供するLiteSpeed Technologiesは、2002年に設立された米国ニュージャージ州に本社を置くソフトウェア設計・開発会社で、LiteSpeedを活用したレンタルサーバー・ホスティング事業者をパートナー化し、世界展開を行っています。

LiteSpeed公式サイトへ

世界のWEBサーバーシェア推移

イギリスのインターネット企業 NetcraftのWebサーバー調査によると、2023年12月は世界シェアは1位 nginx 23%, Apache 23%, Other 23%と同率になっています。
4位 Cloudflare 10%, 5位 OpenResty 9%, , 6位 LiteSpeed 5% とGoogle 5%が同率、8位 Microsoft 2%という結果でした。

高速サーバー系のnginxとApacheが同率首位とシェア争いも激しくなっており、LiteSpeedやCDN系も横ばい、微増・微減を繰り返し、WEBサーバーの覇権争いが繰り広げられている状況です。

WEBサーバーマーケットシェア推移2023年12月

引用:Netcraftサイトより

ココがポイント

1990年代後半~2010年代後半までのApacheとマイクロソフトIISの2強時代から様変わりし、2010年代後半からはCloudflareやGoogleなどCDN系が増え始め、高速サーバー系のnginxがシェアトップをキープ、同じくnginx改良版のOpenRestyやLiteSpeedもシェアを伸ばしながらも、Apacheも依然として利用されていて、特色のある複数のWEBサーバーがシェアを競っています。

特徴1:Apacheと完全な互換性

レンタルサーバーで数多く利用されているApacheと完全互換性があり、そのため各種モジュールや「.htaccess」等の設定ファイルが使えます。また、Apacheよりも大幅に少ないリソースで動作しますので、安定性が向上しストレスのない高速表示を実現しています。

ココがポイント

今までレンタルサーバーで構築した環境がそのまま使えることになりますので、移行のハードルがとても低くなりますね

特徴2:Apacheを超える応答速度

LiteSpeedのサイトで公開されているPHPスクリプトの応答時間比較グラフでは、青のLiteSpeed紫のApacheの応答時間の3倍以上速く、同じ高速Webサーバーの緑のNginxをも上回っています。

レンタルサーバー LiteSpeedベンチマーク

引用:LiteSpeedサイトより

特徴3:HTTP/2・HTTP/3完全対応

HTTP/2とHTTP/2通信の比較

HTTP/3再接続時のイメージ図

LiteSpeedは、HTTP/2に加え、最新通信プロトコルHTTP/3、さらにQUICにも対応しています。

QUICとは、Googleが開発する実験的なプロトコル(通信規約・通信の約束事)です。ストリーミング動画配信や音声通話など大容量通信に適したUDPは、軽量かつTCPのように接続確立が必要ないため低遅延ですが、信頼性に欠けるというデメリットがありました。QUICは高速性と、UDPの欠点であった信頼性の向上に対応しており、3番目のHTTPのメジャーバージョンであるHTTP/3は「HTTP over QUIC」を基礎としています。LiteSpeedは、HTTP/3に対応したことも公式サイト上で公表しています。

ココがポイント

高速表示の仕組み概要図」は、暗号化処理を伴う再接続時をイメージ化したものです。HTTP/1・HTTP/2では、信頼性の高いTCPを使いますのでオーバーヘッドが大きいうえに、暗号化処理にTLSを利用するため暗号化されたWEBサイトの表示が重くなる傾向がありました。
HTTP/3では、信頼性を高めたUDPであるQUICを利用するのでレスポンスタイムが短くなり、SSLサイトも高速表示される大きなメリットがあります。

特徴4:専用プラグインで高速に

Webサーバー LiteSpeedで利用できるプラグイン「LiteSpeed Cache」をインストールすることで、キャッシュ機能などによりWordPressサイトを超高速化することができます。

オブジェクトキャッシュ、HTML、JavaScript、CSS を縮小するほか、サイトパフォーマンスを大幅に向上する自動ページキャッシュなど豊富な機能を持っています。

ココがポイント

サイト高速化のため、独自でキャッシュ系プラグインを導入すると表示に問題が発生したり、テンプレートの変更には時間がかかるといった課題もあります。
特徴1~4を踏まえ、LiteSpeedを採用しているレンタルサーバーにサイトを移行する、新設することがサイト高速化に最も容易で、時間コストも削減できるうえ効果が見込めるでしょう。
次の章で関連するレンタルサーバー各社をまとめてみました。

LiteSpeed採用のレンタルサーバー

LiteSpeedが使えるレンタルサーバー

当サイトで解説しているレンタルサーバーのうち、LiteSpeedを導入しているサービスをピックアップしています。なお、全プランで対応・一部プランのみ対応という違いがあることに留意しましょう。

ロリポップ!ハイスピードプラン

おすすめサービス「ロリポップ!

ハイスピードプラン以上でLiteSpeedが利用できる高速系レンタルサーバーサービスです。注目のサービスとして「ロリポップ!」ハイスピードプランを詳しく解説しています。

レンタルサーバー ロリポップ!

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無料 990円~ * ハイスピードプラン SSD 700GB

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まとめ

一日も早い高速化対応を

サイト表示速度改善の流れを整理すると下記の通りです。

  1. サイト速度表示が遅いデメリットを知る
  2. サイト速度・重い原因の調査方法を知る
  3. 現在のサーバー・サイトを改善する
  4. レンタルサーバー移行を検討・実施する

サイトの高速表示は顧客満足度に大きく影響しますし、サイトが重い・ホームページの表示が遅いと検索エンジンの上位表示が困難となります。

今、契約しているレンタルサーバーの改善で対応ができるか、ネットワーク環境も含めて別のレンタルサーバーに移行するか・・・など様々な視点機会損失を防ぐという点からじっくりと検討し、いざ決定したら迅速に実行して一日も早く結果が出るよう行動することが重要です。

記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅
株式会社ストレン 代表取締役社長

情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
ネットショップ実務士レベル2
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当サイトはホスティング業経験から、レンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマ/テンプレートを中立の視点から比較評価し、始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。

【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。

【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)