IT管理者を悩ます課題として、複数サーバーにまたがる複数サイト管理の煩雑さ、日々増大するアクセスとトラフィック、メール配信によるサーバー負荷の上昇などが挙げられます。
また別の課題として、技術者不足や人材難からサーバー管理者も足りておらずサービスや経営に影響を与える可能性もあります。
そこでこれらの諸問題を解決するべく、1台のサーバーに集約化して作業の効率化とレスポンスのコントロールができ、サービス提供者がサーバー管理を代行するマネージド専用サーバーの利用が増えています。
当ページではマネージド専用サーバー導入の参考にしていただくために、国内主要4ブランドのマネージド専用サーバーサービスを機能や価格について比較・検証し、テーマ別に評価分析を行います。また、主要4サービス概要もコンパクトにまとめています。それでは具体的に見てまいりましょう。(2023年4月7日更新)
■ 国内主要マネージド専用サーバー4サービス
マネージドと専用サーバーの違い
レンタルサーバーには大きく分けて、共用サーバー・VPS(仮想専用サーバー)・専用サーバーの3つがあり、そのうち専用サーバーにはさらに2つのタイプがあります。
通常の専用サーバーとマネージド専用サーバーがあり、その違いはサーバーの管理者権限をユーザーが持っていて、ユーザー自身で管理運用するのが専用サーバーです。マネージド専用サーバーは、サービス提供会社が代行して日々の運用管理を行うのでユーザーは、技術に精通した管理者がいなくても運営ができますし、その他の業務に注力できるメリットがあります。
サーバーまるまる一台と、接続された回線・帯域を1社で占有して利用できる専用サーバーは、他のユーザーの影響を受けることなく、快適なサイト運営・配信を行うことができます。
一方で、共用サーバーのように事前に設定されたサービスを利用するのではなく、管理者権限で自社でサイトやサービスを構築・運用する必要がありますので、技術的なハードルが高くなり管理者等人的リソースが新たに必要となります。そこで、この技術・管理者の問題を解決し専用サーバーのメリットをさらに享受できるように設計されたのがマネージド専用サーバーなのです。
国内主要4ブランドについて
今回、評価と比較検討するKAGOYA、さくらのレンタルサーバ、エックスサーバービジネス、CPIの4ブランドですが、下記の主な理由で選定をいたしました。
■ 4社選定の基準は?
- 企業やサービスブランドとしての信頼性が高い
- 企業運用に必要十分な機能性を持つサーバーを提供している
- SSLやバックアップなど運用に最適
- 市場やユーザーの評価が高い
さらに、マネージド専用サーバー4ブランドのメリット・特徴をざっとピックアップしました。
- コストを抑え高速サーバーを利用したい、徐々にスケールアップしたい→KAGOYAマネージド専用サーバー
- 安定した速さ、ビジネスに耐えるサイトが必要、運営会社の実績が大切→さくらのレンタルサーバ マネージド
- 高速化したサーバーを運用したい、SEO対策を重視したい→エックスサーバービジネスマネージド専用
- SLA100%が必要、絶対に止めたくない、運営会社の実績が大切→CPI マネージド専用サーバー
比較1:基本的なプラン・契約など
サーバー環境が固定されている共有サーバーとは違い、マネージド専用サーバーはディスク・CPUの種類や性能で複数のプランに分けて提供されています。
各社で提供されているプランや契約など確認しましょう。
サーバー各社 | KAGOYAマネージド 専用サーバー ![]() |
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ |
エックスサーバー ビジネス専用サーバー |
CPI マネージド 専用サーバー ![]() |
総提供プラン数 | 計6 | 計3 | 計3 | 計3 |
HDDプラン | 1種類 | - | - | - |
SSDプラン | 5種類 | 3種類 | 3種類 | 3種類 |
最低利用期間 | なし | 3か月 | 3ケ月 | 1か月 |
お試し期間 | × | × | ○ 10日間 |
× |
プラン変更 | ○ | × | × | ○ |
支払期間(単位) | 1か月 12か月 |
1か月 12か月 24か月 36か月 |
3か月 6か月 12か月 24か月 36か月 |
1か月 12か月 |
支払方法 | クレジット 口座振替 |
クレジット 銀行振込 自動口座振替 請求書払い |
クレジット 銀行振込 ペイジー 翌月後払い(コンビニ/銀行) コンビニ決済 |
クレジット 銀行振込 ペイジー |
2023年4月7日現在の情報 色つき個所は高評価ポイント
特徴としては、KAGOYAはプラン数が最も多く、契約後も変更が可能なこと、エックスサーバービジネスは唯一お試し期間がありますので事前確認をして契約をすることができます。
CPIはプラン変更が可能ですが、さくらのレンタルサーバは、お試し期間・プラン変更ともにありませんので、問い合わせなどをして事前検討を行いましょう。
なおプラン変更時には、変更後のプランの初期費用などがかかることに留意する必要があります。
ココがポイント
マネージド専用サーバーは、プランがたくさんあって悩みますね。プラン変更可能なサービスでは最小限で始め、プラン変更不可のサービスでは将来を予測して余裕を見て性能・プランを決定するのも一つの方法です。
比較2:料金・サーバーの基本的性能
次に、料金面の比較とサーバーの基本的な性能面を比較・検討します。
なお、マネージド専用サーバーは複数プランがありますので、各社で最も低価格のプランを比較します。
サーバー各社 | KAGOYAマネージド 専用サーバー ![]() |
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ |
エックスサーバー ビジネス専用サーバー |
CPI マネージド 専用サーバー ![]() |
対象プラン | 024v Dual | スモールプラン | SSD エントリー | SSD CHM-21Z |
CPU | 仮想 2コア |
仮想 2コア |
Xeon 6コア |
Xeon 8コア |
ストレージ | SSD 100GB | SSD 500GB | SSD 1TB | SSD 480GB |
RAID構成 | トリプル+ パリティRAID (共有ストレージ) |
RAID10 *1 | RAID10 *1 | RAID1 (ホットスワップ) |
メモリ | 8GB | 8GB | 24GB | 16GB |
料金 | ||||
初期費用 | 11,000円(税込) | 17,600円(税込) | 220,000円(税込) | 101,200円(税込) |
月額料金 1か月払 |
5,500円 *2 | 9,240円 | - *3 | 38,500円 |
月額料金 12か月払 |
59,400円 *2 (4,950円/月) |
92,400円 (7,700円/月) |
396,000円 (33,000円/月) |
356,400円 (29,700円/月) |
SLA(品質保証制度) | - | - | 99.99% | 100% |
2023年4月7日現在の情報, 料金は基本で税込表記, 色つき個所は高評価ポイント
*1 RAID1のミラーリング&RAID0のストライピングによる高速で高い障害耐性を兼備する構成
*2 KAGOYAは、申込み月の末日まで月額利用料金無料になります。
*3 月額料金 一か月払 X server(エックスサーバー) ビジネスは最低期間が3カ月~。
基本的性能について
コストを抑えて専用サーバーを導入したいときはHDD、サイトの速度表示向上やユーザビリティの改善を図りたいときはSSDを選択するなど、目的によってプランを選ぶことになります。
なおSLA100%、つまりサーバー稼働100%を保証したのはCPIのみです。エックスサーバービジネスはSLA99.99%に対応しています。
ココがポイント
サイト高速化を目指すにはSSD搭載と、メモリを多く搭載したサーバーを選びましょう。
料金などについて
KAGOYAの格安SSDプランが初期費用・月額費用ともに最も安く、申し込み月は初月無料になるメリットもあります。12か月支払いの1カ月単価でみますと、安い順にKAGOYA、さくらのレンタルサーバ、CPI、エックスサーバービジネスとなっています。
ココがポイント
マネージド専用サーバーに初めて取り組むには、KAGOYAの低価格プラン「024v Dual」プランが導入しやすいでしょう。
比較3:主な機能・セキュリティ
サーバー各社 | KAGOYAマネージド 専用サーバー ![]() |
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ |
エックスサーバー ビジネス専用サーバー |
CPI マネージド 専用サーバー ![]() |
マルチドメイン (バーチャルドメイン) |
無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
メールアドレス数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
FTPアカウント | 追加無制限 | ○ | 無制限 | 無制限 |
データベース MySQL |
無制限 | 無制限 | 無制限 (Maria DB) |
無制限 |
WordPress 簡単インストール |
○ | ○ | ○ | ○ |
アクセス解析 | ○ | ○ | ○ | ○ |
WAF | オプション | ○ | ○ | オプション |
Web改ざん検知 | - | オプション | ○ | ○ 100Pまで |
IPS(不正侵入予防) | オプション | - | - | オプション |
ウィルスチェック スパムフィルター |
○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
転送量課金・制限 | 無し | 無し | 無し | 無し |
自動バックアップ | ○ 10GBまで無料 |
○ | ○ | ○ |
無料SSL | ○ Let's Encrypt |
○ Let's Encrypt |
○ Let's Encrypt |
1 CPI SSL無料 |
独自SSL | ○ | ○ | ○ | ○ |
メール/電話サポート | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ *1 |
*1 CPIはオプションで24時間365日電話&メール対応が追加できますが、コロナ対策のため電話対応のみ休止中です。
セキュリティとサポートに違いあり
マネージド専用サーバーは、1台占有でWEB・メールの運用に必要な基本的機能は装備されているので大きな違いは見られません。
セキュリティは各社ごとに違いがあり、自社で必要なセキュリティ対策が標準で含まれているか、オプションででも追加できるかなど事前確認したいポイントです。
無料SSLのLet's Encryptは、CPIのみ対応していませんがCPI SSLは1ドメイン分無料で利用できます。
サポートは4社とも平日の電話対応は基本で含まれています。
比較4:サーバー高速化技術対応
サーバー各社 | KAGOYAマネージド 専用サーバー ![]() |
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ |
エックスサーバー ビジネス専用サーバー |
CPI マネージド 専用サーバー ![]() |
WEBサーバー | nginx*1+Apache2.4 | nginx *1 + Apache2.4 | nginx *1 + Apache | Apache |
HTTP/2 | ○ | ○ | ○ | 〇 |
OPcashe *2 | ○ | - | ○ | - |
SSH | ○ | ○ | ○ | ○ |
独自CGI | ○ | ○ | ○ | ○ |
PHP5/7/8 | ○/○/○ | ○/○/○ | ○/○/○ | ×/○/○ |
CDN/帯域追加 | 〇*3 | 〇 *4 | - | - |
採用技術 | モジュール版PHP8系 オリジンアシスト リソース監視 |
モジュール版PHP モニタリングツール *5 |
Xアクセラレータ Fast CGI ブラウザキャッシュ |
プレビュー機能 *6 ディスク使用量通知 Git |
*1 大量の同時アクセスの処理に最適化された静的コンテンツの配信に特化したWebサーバー
*2 PHPの初回実行時の内容を最適化しキャッシュするPHPの高速化拡張モジュール
*3 トラフィックブースターで1時間単位の帯域追加保証が利用可能(1Mbps~200Mbpsの計8種類)
*4 CDN機能が使えるサービス。コンテンツブーストとしてすべてのプランで利用可能(月300GBまで無料)
*5 ロードアベレージやトラフィックの情報をコントロールパネルから参照できます
*6 DNS変更前にサイトを確認できる機能
高速化についての取り組み
エックスサーバービジネスは「高速」自体をサービスの中心に据えた技術開発・採用を積極的に進めており、次いでさくらのレンタルサーバが高速化対応に前向きでCDNと連携したコンテンツブーストを提供。また、カゴヤジャパンも2022年7月の大幅リニューアルで高速化&低価格化に対応しました。なお、CPIはセキュリティやサポート、安定稼働に重心を置いたサービスを提供しています。
それでは各社の特徴やメリット・デメリットなどを確認します。
マネージド専用サーバー4社概要
KAGOYA マネージド専用サーバー
京都府京都市に本社があるカゴヤ・ジャパン株式会社が運営するマネージド専用サーバーサービスが、「KAGOYAマネージド専用サーバー」です。1983年創業と社歴も長く、レンタルサーバー・ホスティングビジネスに特化してサービス提供を行っているアプリケーションサービスプロバイダーでありながら、自社データセンター運営のインフラ企業でもあります。
■ 基本情報
初期費用 | 月額費用 | 最低利用期間 | お試し期間 |
11,000円~165,000円 | 4,950円~44,000円 | なし | × |
CPU | メモリ | ストレージ | RAID構成 |
仮想2コア Xeon 4コア~8コア×2 |
8GB,16GB,32GB | HDD,SSD | トリプル+パリティRAID (共有ストレージ) RAID1(Hot Swap) |
接続回線 | 転送量課金・制限 | プラン変更対応 | SLA |
100Mbps共有 | なし | 〇 | × |
メリットとデメリット
「KAGOYAマネージド専用サーバー」のメリットは、料金の安さなど価格のメリット、そして一時的な回線増強ができることです。
ココがおすすめ
・国内4つのサービスでは最安で利用できる
・月額料金が初月無料
・最低利用期間がない
・「トラフィックブースター」で、1時間単位の回線増強ができる
できるだけコストを抑えてマネージド専用サーバーを利用したい場合は、「KAGOYAマネージド専用サーバー」が4社の中では最も低価格です。
さらに、契約月は無料になりますのでさらにお得です。また最低利用期間がありませんので、利用して自社に向かない場合は1か月程度でやめることも可能です。
そして、一時的なアクセス集中が予想されるときは「トラフィックブースター」(1Mbps~200Mbpsの計8種類)を利用して、その時間だけ回線を増強することができます。さらにスケジューラーを利用すれば、管理者が立ち会うことなく自動化も可能です。
一方でデメリットとしては以下の通りです。
ココがダメ
・お試し期間がない
・無料の自動バックアップが10GBまで
・SLA(品質保証制度)対象外
・WAFやIPSなどのWEB関連セキュリティがオプションで、別途費用が必要
「KAGOYAマネージド専用サーバー」は自動バックアップが10GBまでですので、さらに容量が必要な場合は追加料金を支払うこととなります。また、WAFなどもオプションですので別途追加が必要です。
「KAGOYAマネージド専用サーバー」は、低価格なうえサポートも良く機能もほぼそろっていますが、足りない部分は追加で補う必要があります。特にセキュリティのWAF(Web Application Firewall)は、安全なサイト運営上は必須ですのでサーバーを契約する場合は合わせて利用を検討しましょう。
KAGOYAマネージド専用サーバー 料金・仕様一覧表
「KAGOYAマネージド専用サーバー」の料金と仕様をまとめた表です。(青字はポイント)
2022年7月に、格安プラン「024v Dual」が追加され、全プランでサーバー機器を最新CPU搭載モデルに刷新しています。
項目/プラン名 | 024v Dual |
044 Quad R2 |
044s Quad R2 |
084s Octo R2 |
124s Dodeca |
164s Octo×2 R2 |
|
初期費用 | 11,000円 | 44,000円 | 44,000円 | 99,000円 | 132,000円 | 165,000円 | |
月額料金 | 1か月払い | 5,500円 | 11,550円 | 18,150円 | 28,600円 | 35,200円 | 44,000円 |
12か月払い (1か月当たり) |
59,400円 (4,950円) |
124,740円 (10,395円) |
196,020円 (16,335円) |
308,880円 (25,740円) |
380,160円 (31,680円) |
475,200円 (39,600円) |
|
CPU | 仮想 (2コア) |
Xeon (4コア) |
Xeon (8コア) |
Xeon (12コア) |
Xeon (8コア×2) |
||
ストレージ | SSD 100GB | HDD, 2TB×2 | SSD, 1TB×2 | ||||
メモリー | 8GB | 16GB | 32GB | ||||
RAID構造 | トリプル+ パリティRAID (共有ストレージ) |
RAID1 (Hot Swap) |
|||||
従量転送料金 | なし | ||||||
契約期間 | 毎月の自動更新(最低契約期間なし) | ||||||
OS、Webサーバー | CentOS7系 64bit, Nginx+Apache2.4系 HTTP/2 対応 |
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ
「さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ」は、東証プライム市場(旧一部)上場企業のホスティング専業である大阪府大阪市北区に本社を置くさくらインターネット株式会社が提供しています。2000年前後のインターネットバブルを生き残った企業で、長くレンタルサーバービジネスを運営されていますので、ユーザーに信頼される安定性の高いサービスを継続して行っています。
■ 基本情報
初期費用 | 月額費用 | 最低利用期間 | お試し期間 |
17,600円 | 7,700円~26,400円 | 3か月 | × |
CPU | メモリ | ストレージ | RAID構成 |
仮想2コア~16コア | 8GB~32GB | SSD | RAID10 |
接続回線 | 転送量課金・制限 | プラン変更対応 | SLA |
1000Mbps共有 | なし | × | × |
メリットとデメリット
「さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ」のメリットは、比較的低価格の料金設定、そして運営企業の信頼性ことです。
ココがおすすめ
・運営企業が上場企業でホスティング専業
・サーバー監視が24時間365日、有人監視の安心感
・「コンテンツブースト」で、突発的な転送量増加に対応できる
・標準でWEB系セキュリティのWAFが提供されている
専用サーバーで最も大切なことの一つが「安定性」です。サービス提供企業のさくらインターネット株式会社は、20年以上ホスティングビジネスに携わり、その信頼性には定評があります。
自社運営のデータセンターや有人監視でサーバーの運用を行っていますので、ユーザーは本業に集中することができます。
また、CDNを活用した「コンテンツブースト」で、WordPressの高速化やアクセス集中でのサイト表示を安定させることが可能、しかも「さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ」では、月間300GBまで無料で利用することができます。
一方でデメリットとしては以下の通りです。
ココがダメ
・お試し期間がなく、最低利用期間が3か月ある
・SLA(品質保証制度)対象外
「さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ」には、お試し期間がありませんので事前検証はできず、また最低利用期間がありますので実際の契約後に3か月は利用しなければなりません。事前に、公式サイトやネットなどでの情報収集を行うようにしましょう。
極端なアクセス集中がなく、安定してサイトでの配信やメール送信を行いたい場合は、「さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ」はお勧めです。なおアクセス集中やサイトの表示が遅くなった場合などは、メリットで解説した「コンテンツブースト」を活用し乗り切るよう設計してください。
さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ 料金・仕様一覧表
「さくらのレンタルサーバ マネージドサーバ」の料金と仕様をまとめた表です。支払い期間は毎月払いのほか、24か月払い・36か月払いも選べます。
項目/プラン名 | スモール | ミディアム | ラージ |
初期費用 | 17,600円 | 17,600円 | 17,600円 |
月額料金(毎月払い) | 9,240円 | 16,720円 | 31,680円 |
月額料金(年一括のひと月当たり) (年一括料金) |
7,700円 (92,400円) |
13,934円 (167,200円) |
26,400円 (316,800円) |
月額料金(2年一括のひと月当たり) (2年一括料金) |
7,577円 (181,843円) |
13,711円 (329,049円) |
25,978円 (623,462円) |
月額料金(3年一括のひと月当たり) (3年一括料金) |
7,485円 (269,438円) |
13,544円 (487,555円) |
25,661円 (923,788円) |
ストレージ容量 | SSD 500GB | SSD 1TB | SSD 2TB |
vCPU/メモリ | 2コア/8GB | 8コア/16GB | 16コア/32GB |
1メールアドレス当たりの容量上限 | 100GB | 200GB | 400GB |
転送量制限 | なし | ||
サーバー仕様 | OS FreeBSD nginx + Apache2.4系 root権限なし | ||
サポート | 電話・メールサポート無料 | ||
運用体制 | RAID10+データバックアップ 24時間365日有人監視 |
エックスサーバービジネス マネージド専用
高速サーバーで定評のあるエックスサーバーは大阪に本社があるエックスサーバー株式会社が運営してます。表示速度アップに適したレンタルサーバーサービスのうち、サポートとセキュリティを強化したマネージド専用サーバーサービスが「エックスサーバービジネスマネージド専用」です。
■ 基本情報
初期費用 | 月額費用 | 最低利用期間 | お試し期間 |
220,000円~385,000円 | 29,700円~79,200円 * | 3か月 | 10日間 |
CPU | メモリ | ストレージ | RAID構成 |
Xeon 6コア~16コア×2 | 24GB,96GB | SSD | RAID10 |
接続回線 | 転送量課金・制限 | プラン変更対応 | SLA |
非公開 | なし・目安あり | × | 99.99% |
* 安値は36か月契約の1か月当たり、高値は3か月契約の1か月当たり。
メリットとデメリット
「エックスサーバービジネスマネージド専用」のメリットは、高速表示、そしてサポートとセキュリティです。
ココがおすすめ
・高速技術・インフラをふんだんに導入
・セキュリティ対策も充実
・稼働率99.99%を保証するSLA設定
・サポート対応はすべて自社スタッフ
・ビジネスに必要な設定代行やサイト制作まで支援
・専用サーバーには珍しく無料お試し期間あり
「エックスサーバービジネスマネージド専用」には、高速技術が数多く盛り込まれています。
PHPの超高速化でサイトの表示速度などをアップさせるエックスアクセラレータVer.2やオールNVMe RAID10構成のハイスペックサーバー、国内最大級のバックボーン回線に10Gbpsで直結するネット環境など高速化はエックスサーバーの最大の魅力です。
また、WEB系セキュリティではWAFとWeb改ざん検知も標準で含まれていますし、安定稼働を保証するSLAもあり、保証値を下回った場合月額の一部返金制度もあります。
そして、困ったときに相談するサポートはすべて自社スタッフが対応しますので、安心感が違います。さらに通常は有料で制作するサイト制作代行も無料、月の回数制限はありますが、無料のサーバー設定代行もあります。
一方でデメリットとしては以下の通りです。
ココがダメ
・プラン変更は不可
・初期費用・月額料金がやや高め
技術やサポートなどに大きな問題はありませんが、料金設定が他社と比較するとやや高めの設定になっています。初期費用はキャンペーンの利用、また月額料金についてはまとめ払いなどで少しでもコストを落とすことが可能です。
「エックスサーバービジネスマネージド専用」は、エックスサーバーの共用サーバープランにサポートとセキュリティを強化したプランと考えてもいいでしょう。サーバー性能としては共用サーバーとほぼ同等で、しかも専用サーバーで同居するユーザーもいませんので、ある意味共用サーバーより高速&快適な環境で運用することができるのでは、とも言えます。
エックスサーバービジネス マネージド専用 料金・仕様一覧表
「エックスサーバービジネスマネージド専用」の料金と仕様をまとめた表です。支払い期間は下記のほか、6か月払い・24か月払い・36か月払いも選べます。(青字はポイント)
項目/プラン名 | エントリー | ハイエンド | ハイエンド+ | |
初期費用 | 220,000円 | 330,000円 | 385,000円 | |
月額料金 | 1か月当たり金額 (3か月契約) |
39,600円 | 73,700円 | 79,200円 |
1か月当たり金額 (12か月契約) |
33,000円 | 61,600円 | 67,100円 | |
CPU | Xeon 6コア E-2356G |
Xeon 16コア E5-2630 v3 x 2 |
Xeon 16コア E5-2630 v3 x 2 |
|
ストレージ | SSD 1TB | SSD 2TB | SSD 4TB | |
メモリー | 24GB | 96GB | 96GB | |
OS、Webサーバー | Linux(詳細は非公開), Nginx+Apache2.4系 HTTP/2 対応 | |||
従量転送料金 | なし | |||
契約期間 | 3か月 |
CPI マネージド専用サーバー
「CPI マネージド専用サーバー」は、KDDIグループの株式会社KDDIウェブコミュニケーションズが提供するマネージドサービスです。1997年からホスティング事業を展開しており一般企業をはじめ官公庁、外資系企業など多様な企業・団体に利用されています。
■ 基本情報
初期費用 | 月額費用 | 最低利用期間 | お試し期間 |
101,200円~154,000円 | 29,700円~68,200円 | 1か月 | × |
CPU | メモリ | ストレージ | RAID構成 |
8コア~24コア×2 | 16GB,32GB | SSD | RAID1,10*(Hot Swap) |
接続回線 | 転送量課金・制限 | プラン変更対応 | SLA |
1Gbps共有 | なし | 〇 | 100% |
* 標準構成時にRAID1、ストレージ増設時にRAID10構成
メリットとデメリット
「CPI マネージド専用サーバー」のメリットは、信頼性・安定性、そしてサポートです。
ココがおすすめ
・運営企業の技術力・信頼性の高さ
・稼働率100%を保証するSLA設定
・オプションで24時間メール・電話サポート対応が可能
・専用サーバー接続回線が1Gbps共有と大容量
・有料のCPI SSLが、無料で1枚ついてくる
・WEB系セキュリティで、WEB改ざん検知は100Pまで無料
「CPI マネージド専用サーバー」は、IT大手の関連会社である株式会社KDDIウェブコミュニケーションズが運営しているという安心感があり、官公庁なども契約しています。
さらに、今回解説した4社の中では唯一、SLA100%安定稼働保証を行っています。
また、有料オプションにはなりますが24時間365日のメール・電話対応を追加することもできます。(コロナ対策のため電話のみ休止中)
そして、当プランでは有料(40,700円)のCPI SSL証明書が無料で1枚利用できますので、さらにサイトの信頼性を高めることも可能です。
一方でデメリットとしては以下の通りです。
ココがダメ
・無料お試し利用は不可
・初期費用・月額料金がやや高め
・無料SSLのLet's Encryptがない
・WEB系セキュリティのうち、WAF・IPSは有料オプション
料金設定が他社と比較するとやや高めになっていますし、WAFやIPSについては有料オプションを追加する必要があります。また、他社にはある、無料SSLのLet's Encryptが付属していないことも留意しておきましょう。
「CPI マネージド専用サーバー」は、安定的に運営するには適したマネージド専用サーバーです。最短で1ヶ月契約ができますので超短期のイベント利用や、逆にロードバランサーを組み合わせて複数のサーバー構成で負荷分散を行う長期運用・配信など、多くの利用方法が考えられます。
CPI マネージド専用サーバー 料金・仕様一覧表
「CPI マネージド専用サーバー」の料金と仕様をまとめた表です。(青字はポイント)
項目/プラン名 | CHM-21Z | CHM-22Z | CHM-23Z | |
初期費用 | 101,200円 | 132,000円 | 154,000円 | |
月額料金 | 1か月払い |
38,500円 | 49,500円 | 68,200円 |
1か月当たり金額 (12か月契約) |
33,000円 | 44,000円 | 64,900円 | |
CPU | 8コア | 16コア | 24コア | |
ストレージ | SSD 480GB | SSD 480GB~2880GB | SSD 480GB~2880GB | |
メモリー | 16GB | 16GB | 32GB | |
OS、Webサーバー | FreeBSD, Apache HTTP/2 対応 | |||
従量転送料金 | なし | |||
契約期間 | 1か月 |
まとめ
人材難・技術力不足を補う
企業に代わって管理を行うマネージドサービスは、これからの人口減や人材不足、採用難の時代には必要なサービスに成長すると見込まれています。
今後ますます、専門性の高いサーバー技術者・管理者不足が深刻化しますので、専用サーバー初期設定や日常の運用、障害発生時の緊急対応はサービス提供会社に任せて、本業に人・カネ・モノを集中することは、今後の競争に打ち勝つためにとても重要です。
マネージド専用サーバーをその武器の一つにしてください。
記事作成者プロフィール

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株式会社ストレン 代表取締役社長
MCP,2級知的財産管理技能士
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトはホスティング業経験から、レンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステンプレートを比較評価し、始める・切り替える方の視点で情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。
【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)