検索エンジン対策で知っておくべき「E-E-A-T」とは?

2019年7月6日

検索エンジン対策で知っておくべきE-E-A-Tとは?

グーグルなど検索エンジン対策で知っておかなければならないこととして、ホームページのユーザビリティなどを向上させるための指標「コアウェブバイタル」、スマホ中心にサイトを作っていかなければならない「モバイルファーストインデックス」と、もうひとつ「E-E-A-T」があります。

英単語の頭文字をそれぞれ取って「E-E-A-T」(イーイーエーティー、もしくはダブルイーエーティー)ですが、2022年12月15日に検索品質評価ガイドライン (General Guidelines) が更新され、これまでの「E-A-T」から一つEが追加されています。
今回は、「E-E-A-T」について分かりやすく解説します。
(2023年6月17日時点の情報です)

上位表示中のサイトでの問題

レンタルサーバー 検索エンジン対策で知っておくべきE-A-Tとは?信じられない対応も起きています「気になることがあると検索エンジンで調べ事をしたい!」という方も多いと思いますが、けがや病気の治療方法など検索上位表示されたサイトで治療し問題が起こる、ということも発生しています。

例えば、子供のやけどをネットで調べてラップで巻いて放っておく・・という信じられないような事件も、テレビを中心に報道されています。

やけど負った長女を放置 22歳母親と同居の男を逮捕

橋本容疑者は長女のやけどについて「今月はじめにシャワーを浴びた際に誤って熱湯をかけた」「やけどを治すには、体をラップで覆うとよいと、インターネットで見た」などと供述しており、同署は引き続き詳しい経緯を調べている。

産経新聞

記事の内容を冷静に判断すればわかることですし、検索エンジンで上位に表示されているから情報に信頼が置ける、ということではないのですが、一方で上位表示されているから安心、情報を鵜呑みにする方が多い、という残念な現実もあります。

このような問題を解消すべく、グーグルではページ評価ガイドラインを設け、WEBサイトの内容を検証し表示順位などに反映しています。

ページ評価ガイドライン「E-E-A-T」

レンタルサーバー 検索エンジン対策で知っておくべきE-A-Tとは?信頼できるか

グーグルは世界中のWebサイトを統一した基準で評価するための指針「検索品質評価者向けガイドライン」を定めていて、その中で「E-E-A-T」を規定しており、2022年12月に更新されています。

E-E-A-T」とは、専門性Expertise)、権威性Authoritativeness)、信頼性Trust)のことで2022年12月の更新で、経験Experience)が追加されています。ホームページはこの指針をもとに、記事の内容はもとより運営者にかかわる情報、サイトの評判やレビューなどすべての要素を勘案して、サイトの品質を評価して検索表示などに反映させると考えられていますので、SEOとしても知っておくべき重要なポイントなのです。

  • 専門性 サイト記事作成者が特定の分野で専門家としてみなされるか
  • 権威性 作成者が外部の人に専門家としてみなされているか
  • 信頼性 内容や作成者、運営者も信頼に足りうるか
  • 経験 体験談・実際に使ったことがあるか

2022年12月の更新で加わった、経験Experience)を図で表すと下記の通りです。

E-E-A-T イメージ図

引用:Google General Guidelines

新しく加わった「経験」と「専門性」「権威性」の3つが並列となり、「信頼」が最も重要な概念として位置づけられています。
どんなに詳しく書かれた専門性の高いページ、医師や弁護士といった難易度の高い資格を持った方が書いた記事、実際に購入したユーザーのレビュー記事だとしても「信頼性」が低ければページとして高い評価を得ることはできません。

信頼性は、記事を書いた著者の紹介ページや、客観的な評価として第三者のレビュー・ニュース記事・信頼できる情報源などを当たって、記事及び著者の信頼性が評価されることになります。

E-E-A-Tを日本的に解釈した図

信頼」に基づいて記事を書き、「経験」「専門性」「権威性」をもってページを完成させる、という今回のE-E-A-Tを日本的に解釈すると、「信頼」が基礎としてしっかり支えて、そのうえで「経験」「専門性」「権威性」のようなテクニカルな内容を表現する、という意味になると考えられます。

E-E-A-Tを日本的に解釈したイメージ図

今後は、ネット上のみならずリアルの場でも「信頼性」が高まるよう努力を続け、自らサイト上で表現しながらも客観的に第3者に評価してもらうことが重要です。
そしてこの「信頼性」が高まったうえで、実際に利用したり訪問したりという実体験に基づく「経験」情報、自ら勉強したり専門家へのヒアリングなどで「専門性」・「権威性」の高い情報をアウトプットしていくことが不可欠です。
長い目で見れば、グーグルにもサイトが評価され、結果として多くのユーザーの役にも立つという、全方位的にプラスになるための指標が「E-E-A-T」と言えるでしょう。

もうひとつ指標「YMYL」とは?

さらに「YMYL」も、サイトを運用管理する際に知っておくべき概念です。

YMYL」とは、Your Money or Your Lifeの頭文字をとった造語ですが、文字通りユーザーの金銭や健康・生命に大きな影響や問題を起こしうるテーマについても、「Page Quality」(ページ品質)の評価ポイントとして記述されています。

「金銭のやり取り、取引」「医療」「法律」など、多大な影響を与える記事やサイトについては厳しい基準が設けられ表示順位が変動するなど、影響が極めて大きくなっています。この分野の新規サイトを立ち上げる時や記事を作成するときは十分に注意が必要です。

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まとめ

グーグルの検索結果として表示されるサイトは、「E-E-A-T」や「YMYL」などのガイドラインや指標によって、ユーザーを守りつつも情報流通を健全に適正に行うことで、インターネットの発展に帰するというポリシーのもと定期的に改善されています。

サイト管理者やコンテンツを作成する担当者は、大きなトレンドを理解しながら、ユーザーにメリットのある情報を届けるという責任を持って、堅実に運用を継続してまいりましょう。

記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅
株式会社ストレン 代表取締役社長

情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
ネットショップ実務士レベル2
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【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。

【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)