レンタルサーバー関連用語集

2019年4月9日

レンタルサーバーでよく使われる用語解説です。各サービスのサイトや契約で不明の点が出ましたらご活用ください。

レンタルサーバー関連用語

レンタルサーバーとは

サーバー(Server)といわれるネットワーク上でサービスを提供しているコンピュータの一部、もしくは全部を貸すサービスをいいます。大きく分けて、サーバー内のディスクスペースの一部を貸し他の機能は共有する共用サーバー「共有型」と、サーバー1台まるまる貸す専用サーバー「専有型」があります。

VPSとは

VPSは、Virtual Private Serverの略称で仮想専用サーバーと訳されます。
1台の物理的なサーバー上で、複数のOSを同時に稼働させる擬似的な専用サーバーとも呼ばれます。それぞれのOSは独立しており、独自のWebサーバーやアプリケーションをインストールできるメリットがあり、共用型と専有型の中間的なサービスに位置しています。

クラウド(コンピューティング)とは

インターネットを経由して、コンピューティング・データベース・ストレージ・アプリケーションなどの、多様な IT リソースを必要に応じて利用できるサービスがクラウドコンピューティングです。

ハードウェアや共有ディスクなどリソースを利用するIaaS(Infrastracture as a Service)、アプリケーション実行用のプラットフォームを利用するPaaS(Platform as a Service)、電子メールやグループウェアなどのソフトウェアパッケージを利用するSaaS(Software as a Service)など、複数のサービス形態があります。

マネージドサービスとは

アウトソーシングサービスの一つで、サーバーの管理や運用保守、まさかの時の障害対応などシステム管理を一括して請け負います。管理者がいない企業はマネージドサービスでより高度なシステム運用が可能となり、専用サーバーやクラウドなどのマネージドサービスが拡大しています。

マネージドクラウド(コンピューティング)とは

クラウドサービス提供事業者が、運用や管理(マネージド)を行うクラウドのことを言いますが、クラウド提供事業者以外の別の企業が提供する場合もあります。

オンプレミスとは

自社運用のことで、自社設備内でサーバーや各種設備・ソフトウエアを構築し運用し、かつてはシステム運用の中心でした。2010年代に入り、インターネット経由で企業システムなどを利用するクラウドが登場したことで、その対義語として使われるようになっています。

データセンターとは

レンタルサーバー データセンターコンピューターや通信機器などを大地震に耐えうる堅牢な施設で専門に運用する建物の総称をデータセンターといいます。特に、サーバーやIP電話などインターネットに特化したデータセンターをインターネットデータセンター(Internet Data Center)といい、iDCという略称がよく使われます。

レンタルサーバー会社には、このデータセンターを自社で運用するケース、データセンターを借りてシステムを構築をし貸すケース、データセンターを借りシステムを構築している会社からさらに借り自社ブランドで販売するケースなど様々あります。

ハウジングとは

自社所有のサーバーやネットワーク機器を第三者に預かってもらうサービスで、データセンターがその代表です。20台程度のサーバーが入るラック(サーバーを設置収納するカギ付き)を丸ごと借りる1ラック、半分の1/2ラックなどがあり、インターネットと回線を引き込んでシステムを構築し運用します。基本的にハウジングは場所と電源など環境を提供するサービスで、サーバー管理やネットワーク運用、障害対応は自社で行うこととなります。

ドメインとは

インターネット上にあるコンピューターに割り当てられたIPアドレスをわかりやすい文字列で表した名前です。例:streamrental.comなど、人が覚えやすい英数字や日本語ドメインが一般的にホームページで利用されています。

なお、IPアドレス・DNS関連は、ドメイン関連用語集を参照してください。

サブドメインとは

ルートドメインをhttps://streamrental.comとした場合、https://sub.streamrental.comのうちsubの部分をサブドメインといい、目的や用途を分けて同じドメインを使ってサイトを立ち上げたいときに利用します。設定はドメインを取得したドメイン販売会社が提供する管理画面などから行います。

サブディレクトリとは

ルートドメインをhttps://streamrental.comとした場合、https://streamrental.com/sub/のように、あるディレクトリの下の階層に作成したディレクトリのことをいいます。

サブドメインとサブディレクトリの使い分け方としては、ルートドメインと全く違う分野・目的などはサブドメインで展開し、ルートドメインと関連したテーマでより詳細に説明を行いたい時などはサブディレクトリを利用するケースが多くあります。

マルチドメインとは

一つのサーバーで、複数のドメインを管理できることを指し、ほとんどのレンタルサーバー会社で対応しています。1つの契約で複数サイトを運用ができるため、高コストパフォーマンスを発揮します。

ハードディスク(HDD)とは

記憶装置のことで中に円心円盤状のディスクが入っており、磁気ヘッドでデータの読み出しや書き込みを行いますがデータ参照位置までの移動に時間がかかるため、サイト表示が重く感じることがあります。また、ディスクを高速で回転させるなどの仕組みのため障害が起きる確率が高く、サーバーではRAID構成でデータ消失の確率を低くしています。
メリットは大容量でも単価が安くコストを抑えることができます。

RAIDとは

複数のハードディスクを組み合わせて、一つのドライブのように認識させ冗長性を向上させる技術です。RAID0~6まで7種類あり、高速化するRAID0のストライピング、複数のドライブに同時に書き込み冗長性を高めたRAID1のミラーリング、0と1を組み合わせ容量と速度、そして対障害性を高めたRAID10、このほかRAID5、RAID6がサーバーでよく使われています。

SSDとは

レンタルサーバー SSDSSDとはSolid State Drive(ソリッドステートドライブ)の省略形で、従来のHDD(ハードディスクドライブ)とは違い、半導体素子メモリを使ったストレージデバイス(記憶媒体)のことです。近年は低価格化が進み、レンタルサーバーに採用されるケースが増えています。

SSDの構造は極めてシンプルで、メモリにかける電圧の制御のみでデータの読み書きができますので、HDDのように内蔵された磁気ディスクが回転し、磁気ヘッドで特定の場所にアクセスする、つまり物理的な移動がないため、ハードディスクと比較したとき読み込み速度は圧倒的に速くなります。

ランダムアクセスの性能はHDDの数倍から数十倍に達し、SSD対応のレンタルサーバーに移行した場合は、表示速度でその速さが実感できるほどです。 さらに消費電力や発熱はHDDより大幅に低く、動作音もほぼなし。稼働中の振動や耐衝撃性も高いという長所もありますので、データセンターの熱処理問題や地震などの災害対策としてもSSDは有利と考えられています。

CPUとは

Central Processing Unitの略称、コンピュータの中心的な装置で、プログラム演算や数値計算、制御を行う中央演算処理装置でコンピューターの性能を決定するものです。クロック周波数が高いほど、高速に動作します。

コアは、CPUの中心で実際に処理を行う部分であり、コア数が多ければ同時処理が可能になります。

転送量とは

サーバーからクライアント端末に送信される画像や動画、HTMLまたはメールの送受信などの総量が転送量です。レンタルサーバーでは、回線を共有しているケースが多く、転送量の制限を設けているところ、あるいは無制限としていても超過した場合は制限をかけるところが多くあり、契約時のチェックポイントになります。

SSLとは

レンタルサーバーSSLホームページ(サーバー)とクライアントPCの通信を暗号化し、盗聴や改ざん、なりすましの防止など、安全にインターネットを利用できるために必要なプロトコル(通信手段)で、Secure Sockets Layerの略です。ホームページのアドレス https:// とsが表示されている場合、サイトがSSL対応しています。

2000年代はお問い合わせフォームなど一部にSSLを利用していましたが、2018年にグーグルのブラウザ「クローム」がSSL化されていない場合に警告表示をするようになり、全サイトをSSL化する常時SSL化が必須となっています。

Let's Encrypt(レッツエンクリプト)とは

Let's Encrypt は2016年4月12日 にサービスが始まったプロジェクトで、SSL化にはこれまで有料の証明書が必要だったのですが、認証局として「SSL/TLSサーバ証明書」を無料で発行し、証明書の発行・インストール・更新のプロセスを自動化することで、無料のSSL化普及を目的としています。

高速化関連

HTTP/2とは

2015年2月に正式な仕様として承認された、Web上で用いられるプロトコルの一つで、画像などを並列して複数のリクエスト(たとえば複数の画像を読み込みなど)を送信でき、通信が渋滞することなくスムーズにレスポンスを返すことができます。最近は、ホームページのリッチ化が進み、ユーザーの求めるスピードに対応・高速化するにはHTTP/2が必要不可欠となっています。

HTTP/3とは

2015年2月に策定されたHTTP/2の次のメジャーバージョンアップがHTTP/3です。UDPベースで、暗号化されたトランスポート層通信プロトコルであるQUIC上で動作するため、接続確立までの時間を最小化し、さらにほとんどの情報を暗号化するためファイアーウォールなどセキュリティ機器でのプロトコルの硬直化を避けることができます。

モジュール版PHPとは

モジュール版PHPはすでに立ち上がったプロセス上で実行されるため、プロセスを立ち上げてからプログラムを実行するCGI版PHPよりも高速に処理が行われます。これにより、PHPで動作するWordPressなどのWEBサイトの高速化が見込めます。

nginx(エンジンエックス)とは

フリー、そしてオープンソースのWebサーバー。大量の同時アクセスの処理に最適化され、静的コンテンツの配信に特化し、リバースプロキシやキャッシング機能に対応した軽量Webサーバーです。急速に普及し2022年では世界第1位のシェアを獲得しています。

nginxについてはサイト内解説ページで詳しく
【nginx】軽量・高速Webサーバーで高い処理能力が特徴

LiteSpeedとは

Apacheと完全な互換性があり静的コンテンツ配信を高速化した次世代のWebサーバーです。Apacheの3倍以上の応答速度があり、HTTP/2に完全対応、LiteSpeedを導入したレンタルサーバーも増えつつあります。

LiteSpeedについてはサイト内解説ページで詳しく
【LiteSpeed】超高速Webサーバーで快速表示

QUICとは

Googleが開発する実験的なプロトコルでHTTP/2より高速。ストリーミングなど大容量通信に適したUDPに対応しており、3番目のHTTPのメジャーバージョンであるHTTP/3は「HTTP over QUIC」を基礎としています。

RAID10とは

RAID1のミラーリングをRAID0のストライピングで掛け合わせた高速で高い障害耐性を兼備する4本以上、2本単位で構成したRAIDですが、利用可能なディスク容量は50%になります。RAID10(1+0)とも記述します。

NVMeとは

フラッシュストレージなどに最適化された通信プロトコルのことで「Non-Volatile Memory Express」の省略形です。コマンド処理のキューが大幅に増加していることからレンタルサーバーでも処理速度向上が見込めるため、導入が増加傾向にあります。

OPcasheとは

PHPの初回実行時の内容を最適化しキャッシュするPHPの高速化拡張モジュールです。

MariaDBとは

MySQLの開発者、Michael "Monty" Widenius氏を中心に開発された「MySQL」から派生したオープンソースリレーショナルデータベースシステム(RDBMS)でGPLもしくはLPGL、BSDのもと公開されています。MySQLとの互換性を持ちつつ並列処理が大きな特徴で、拡張性や処理性能、高品質の評価が高く世界で急速に普及しています。