nginxとは?世界シェア1位の軽量・高速Webサーバーを解説・比較|採用レンタルサーバー情報

2024年1月15日

高速WEBサーバー NGINX(エンジンエックス)とは?

サイト表示の高速化が検索エンジン上位表示に影響を与えるなか、高速WEBサーバーの利用が世界で増えています。なかでも、nginx(エンジンエックス)は、2026年3月のNetcraft社のWebサーバー調査でも、全世界のWebサイトを対象とした集計で世界シェア1位を維持している人気のWebサーバーです。

今回は「nginxとはどのようなWEBサーバーなのか?」「どのレンタルサーバーで使えるのか?」を中心に、HTTP/3対応など最新の動向も交えて見てみましょう。

超高速Webサーバー「nginx」とは?

NGINXnginx(エンジンエックス)は、フリー・オープンソースのWEBサーバーで、2004年にIgor Sysoev(イゴール・シソエフ)氏によって公開され、現在も世界シェアトップクラスを誇る、数多くのレンタルサーバーで採用されている軽量・高速Webサーバーです。
現在は、NGINX, Inc.が商用版であるNGINX Plusを管理しています。

NGINX, Inc. は、2019年初旬に東京に事務所を開設、日本語サイトもオープンし営業・サポートを日本国内で展開してきました。2019年には、NGINX, Inc.を米国のネットワーク・アプライアンス製品開発製造企業 F5 Networks(現・F5, Inc.)が買収、オープンソースのnginxに独自機能を追加したエンタープライズ(商用)版 NGINX Plusを販売しています。

NGINX, Inc.公式サイトへ

ココがポイント

2024年2月には、nginxの中心的開発者であったMaxim Dounin氏が、F5の運営方針をめぐる対立からnginxを派生(フォーク)させた新プロジェクト「freenginx」を立ち上げ、話題となりました。とはいえ、レンタルサーバーで広く使われている本家nginxは引き続きF5のもとで活発に開発・アップデートが続けられています。

サイト高速表示が求められる背景

テキスト配信が中心だった2000年代は、Webサーバー「Apache」(アパッチ)が市場シェアの50%以上を持ち、レンタルサーバーにおいてもほぼApacheが利用されていたという状況でした。

サイト高速表示が求められるところが、スマートフォンなどモバイル端末の急拡大SNSの登場、YouTubeなど動画を中心としたリッチコンテンツの増加でWebサーバーのApacheでは、サイトが重くなる表示が遅いなど配信自体に問題が起こりました。

さらに「検索エンジン上位に表示されることがビジネスとして重要」と考えられるようになるにつれて、ますますサイトの高速表示、Webサイトの軽量化ニーズが高まってきました。

これらの問題に対応すべく軽量・高速Webサーバーのnginx(エンジンエックス)が2004年に登場し、2010年代に入り市場シェアを拡大し続けて、2020年代にはついにApacheを逆転し世界シェア1位を獲得、現在もトップを走り続けています。

世界のWEBサーバーシェア推移

イギリスのインターネット企業 NetcraftのWebサーバー調査によると、2026年3月時点で全世界のWebサイト数は約14.3億サイトに達し、全サイトを対象とした集計では1位 nginx 22.58%、2位 Cloudflare 15.60%、3位 Apache 12.02%、4位 OpenResty 8.27% という結果になっています。

かつてApacheと首位を激しく争っていたnginxはトップシェアを保ちつつも減少傾向にあり、代わってCDN系のCloudflareが大きく伸びています。nginx改良版のOpenRestyや、Apache互換の高速サーバーLiteSpeedも一定のシェアを確保しており、WEBサーバーの覇権争いは引き続き激しい状況です。

WEBサーバーマーケットシェア推移

引用:Netcraftサイトより(図はシェア推移の一例)

1990年代後半~2010年代後半までのApacheとマイクロソフトIISの2強時代から様変わりし、2010年代後半からはCloudflareやGoogleなどCDN系が増え始め、高速サーバー系のnginxがシェアトップをキープ、同じくnginx改良版のOpenRestyやLiteSpeedもシェアを伸ばしながらも、Apacheも依然として利用されていて、特色のある複数のWEBサーバーがシェアを競っています。直近ではCloudflareの伸びが特に目立っています。

機能の主な特徴は?

NGINXの主な特徴・メリットは下記の3つです。

  1. 静的コンテンツの処理能力が高い
  2. 並列処理性能が高い
  3. メモリ使用を抑えられる

NGINXのメリットNGINXは、サーバー上にある静的コンテンツを高速配信するように設計されたWebサーバーであり、一つのサーバーにアクセスが集中した場合、Apacheは順次リクエストを処理するためリクエスト待ちが起こり、いわゆるサイト表示が遅いという問題が起きましたが、nginxは同時並行して処理ができるためサイトが安定し高速表示をすることが可能となっています。

さらにメモリ消費量が少なく軽量WEBサーバーであることも、大きなメリットです。
またFastCGIなどのWebアプリケーション用インターフェースに加え、HTTP/2や最新のHTTP/3(QUIC)もサポート、さらにリバースプロキシやロードバランサといった負荷分散機能など、サイト高速化のための機能を備えています。

ココがポイント

nginxは2023年5月公開のバージョン1.25.0で最新通信プロトコルHTTP/3(QUIC)に対応し、その後も改良が重ねられ、現在では本番運用レベルで利用できるようになっています。HTTP/3はUDPベースのQUICを利用するため、TLS(暗号化)通信の高速化やモバイル回線での安定した表示に効果があり、サイトの一層の高速化が期待できます。

リバースプロキシとは?

プロキシは“代理”の意味で、プロキシサーバーは、メインサーバーとクライアントの中間に位置し、メインサーバーの“代理”でクライアントに応答することで、メインサーバーの負荷を下げる機能(負荷分散)があります。

なお、プロキシは不特定多数のサーバーを対象にしていますが、リバースプロキシは特定のサーバーの負荷を軽減することができます。

ココがポイント

プロキシは、サーバーなどへ不特定多数のアクセスが集中するプロバイダが利用していると思えばイメージしやすいでしょう。
このように、NGINXは負荷分散機能も持っていますので、従来のアプライアンス(専用ハードウェア)から、ソフトウェアであるNGINXに置き換え・集約が進んでいることがシェア拡大の一つの理由になっていると見ています。

nginxを採用しているレンタルサーバー

高速WEBサーバーの活用が広がる

日本国内のレンタルサーバー各社も、サイト高速化の流れを捉えNGINXを導入したレンタルサーバープランを提供しています。エックスサーバーやConoHa WINGをはじめ、多くの高速系レンタルサーバーがnginxを採用しています。主なブランドは下記の通りです。
どんなサービスか、どんな特徴があるかなど詳しくは各ページ解説でご確認ください。

詳しくは各サービスページへ

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nginxに関するよくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

nginxやレンタルサーバー選びでよく寄せられる疑問をまとめました。

Q1. nginxの読み方は?

エンジンエックス」と読みます。英語表記は「nginx」で、発音は "engine-x(エンジン・エックス)" に由来します。「エヌジンクス」などと読まれることもありますが、公式の読み方は「エンジンエックス」です。

Q2. nginxとApacheの違いは?どちらが速いの?

処理方式が異なります。Apacheはリクエストごとにプロセス/スレッドを割り当てる方式で柔軟性が高い一方、アクセスが集中するとメモリ消費が増え動作が重くなりがちです。nginxはイベント駆動型で多数のリクエストを同時並行に処理するため、大量の同時アクセスや静的コンテンツ配信に強く、省メモリで高速です。アクセス集中時はnginxが有利ですが、Apacheは「.htaccess」など細かな設定がしやすい強みがあります。なお高速系レンタルサーバーでは、nginxをフロント(リバースプロキシ)に、Apacheを後段に置いて両者の長所を組み合わせている構成も多く見られます。

Q3. nginxとLiteSpeedはどちらを選べばいいの?

どちらも高速ですが特徴が異なります。nginxは世界シェア1位で実績が豊富、省メモリで大量同時接続に強いのが魅力です。LiteSpeedはApacheと完全互換で「.htaccess」がそのまま使え、専用プラグイン「LiteSpeed Cache」でWordPressを手軽に高速化できます。レンタルサーバーではサーバー側で最適化されているため、どちらが使えるかよりもプラン内容・料金・サポート・容量で選んで問題ありません。

Q4. nginxでWordPressは使えるの?

問題なく使えます。エックスサーバーやConoHa WINGなど多くの高速レンタルサーバーが、nginx(またはApacheとの併用)でWordPress環境を提供しています。ただしnginx単体ではWordPress標準の「.htaccess」が使えないため、パーマリンクやリダイレクトの設定はサーバー側で行います。レンタルサーバーであれば基本的に自動で最適化されるので、利用者が特別な設定を意識する必要はほとんどありません。

Q5. nginxは無料で使えるの? NGINX Plusとの違いは?

オープンソース版のnginxは無料で利用できます。NGINX Plusは商用(有償)版で、高度なロードバランシングや監視機能、公式サポートなどエンタープライズ向けの機能が追加されています。一般的なサイト運用やレンタルサーバーで使われているのは無料のオープンソース版で、個人サイトや中小規模サイトであればこれで十分です。

Q6. 自分のサイトがnginxやHTTP/3で動いているか確認する方法は?

ブラウザのデベロッパーツール(検証)を開き、「Network(ネットワーク)」タブでページを再読み込みすると、レスポンスヘッダーの「server」欄でWebサーバー名(nginx など)を、「Protocol」欄で通信プロトコル(h3=HTTP/3、h2=HTTP/2)を確認できます。オンラインのHTTP/3チェックツールでも手軽に調べられます。

Q7. nginxを使えるおすすめのレンタルサーバーは?

エックスサーバーやConoHa WINGなどの高速系レンタルサーバーが代表的で、いずれもWordPressの高速表示に定評があります。上記「nginxを採用しているレンタルサーバー」の各サービスページで、料金・スペック・特徴を比較して、ご自身の用途に合うサーバーを選んでください。

まとめ

高速表示でSEO対策を

高速化対応したレンタルサーバーに移行すると、サイト閲覧者のイライラを解消しながら、サーバー管理者・制作者も更新スピードの大幅アップにより作業効率を大幅に改善でき、そして検索エンジン上位表示によるビジネスへの好影響も出てきます。

2024年3月にはGoogleのコアウェブバイタルの応答性指標がFIDからINP(Interaction to Next Paint)へ置き換わるなど、表示速度・応答性を重視する流れは一段と強まっています。【サイト高速化】のトレンドは2026年以降も続きますので、nginxをはじめとする高速WEBサーバーの技術情報は継続してチェックし、活用し続けてください。

記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅
株式会社ストレン 社長

このサイトでは15年のホスティング経験からレンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマを中立の視点から比較評価し始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。

【プロフィール】
広島市出身,早稲田大学商学部卒
情報セキュリティマネジメント,G検定
SEO検定1級,2級知的財産管理技能士
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