東証プライム市場(旧一部)上場企業、GMOインターネットグループ株式会社の関連会社であるGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が運営する法人向け仮想専用サーバーサービスが「クラウドVPS byGMO」Vシリーズです。
「Vシリーズ」は仮想化技術「KVM」を導入、LinuxやWindows OSなど多くのオペレーティングシステムから選択でき、ローカル接続で複数台構成のネットワークが構築できる自由さなど、企業ユースに適したスタンダードなVPSです。
2023年1月1日に価格改定実施され、サーチャージ(円安や仕入れコストの上昇に伴う品質維持のための加算金)が追加されています。(*1か月支払い/税込)
対象ユーザー:中級/上級
初期費用 | 月額費用 | プラン | ストレージ |
無料 | 1,618円 * | 1GBプラン | 50GB |
こんな方におすすめ
- Windows OSを利用したい。WordPress特化も検討している。
- 比較的容易に管理ができるサービスが望ましい
- サービスや運営企業の信頼性を重要視している
クラウドVPS byGMO「Vシリーズ」
「クラウドVPS byGMO」Vシリーズは、数多くの共用・専用レンタルサーバーを運営するGMOインターネットグループ株式会社の関連会社であるGMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社が提供しているLinux/Windows OSが選択できるVPSサービスです。
仮想化基盤は一般的に利用されている「KVM」に対応し、SLA99.99%と24時間365日サポートで、安定してサービスを運用したい企業・団体に向けたオーソドックスな仮想専用サーバーです。
「VSシリーズ」との違いは?
クラウドVPS byGMOのブランド名で、複数の仮想専用サーバーサービスがありますので、最初はやや混同しがちですし、公式サイトのリンク先も複数サービスへまたがっていますので、迷うかもしれません。そこで、複数サービスについて確認しておきましょう。
大きく分けて、2021年リリースの新しいLinux系VPSサービス「VSシリーズ」(2024年9月30日新規受付終了)と、当ページで詳しく解説しているLinux/Windows OSが選べる従来からのVPSサービスである「Vシリーズ」の2つがあり、さらに「Vシリーズ」の中にWordPress特化型サービスの「VPS Plesk WPシリーズ」があります。主な違いは下記の表の通りです。
項目 | VSシリーズ 新規受付終了 |
Vシリーズ![]() |
---|---|---|
対応OS | Linux | Linux / Windows |
ストレージ | SSD | HDD |
仮想化技術 | コンテナ技術 | KVM |
無料お試し期間 | 14日間 | 15日間 |
WordPress特化プラン | × | ○ VPS Plesk WPシリーズ |
Windows系OSやWordPress特化型を利用したいときは「Vシリーズ」となります。それでは「Vシリーズ」について見てみましょう。
主なチェックポイントは?
- OSが選べる自由なVPS、複数台構成もOK
- トータル管理ができる管理画面「VPSポータル」と人気の「Plesk」
- 高い信頼性の証、SLA99.99%と安心のサポート
1:OS選択、複数台構成もOK
「クラウドVPS byGMO」Vシリーズは仮想化技術としてKVMを採用、多くのVPSサービスで利用されているハイパーバイザー型仮想マシンです。
Vシリーズの最も大きな特徴は、LinuxだけではなくWindows OSも選べること。
無料のLinux OS、「AlmaLinux」「Rocky Linux」「Ubuntu」「Debian」のみならず、「Windows Server」を利用することができます。
しかも選んだOSは、サービス提供会社でインストールしてくれますので、ユーザーが手間や時間をかけることなく、ストレスフリーでスタートできます。
一般的なVPSサービスでは、Linux系とWindows系で分かれていることがあり、個別に申し込む必要があります。しかし、Vシリーズは一つのプランでどちらのOSも選択できる効率の良さがうれしいポイントです。
複数台構成が自由にできる
VPSの大きな特徴の一つとして、複数台のサーバーを自在に構成して独自のサーバーネットワークを構築できることが挙げられます。
クラウドVPSでは、サーバー1台によるシンプル構成を基本として、Webサーバー+DBサーバーでWordPressサイトを構築する、アプリケーションサーバーを複数台立てて負荷分散する、DBサーバーを冗長化してデータ保全性を高めるなど、2層~3層構造という複数台構成まで自由に構築し運用できます。
それでは次の項目で、独自管理画面「VPSポータル」について確認してみましょう。
2:「VPSポータル」と「Plesk」
VPSポータルとは?
引用:クラウドVPS byGMO
「クラウドVPS byGMO」VシリーズのVPSを運用するためには、リモートで接続して管理する必要があります。
1~12GBプラン、VPS Plesk WPシリーズで利用できる独自管理画面「VPSポータル」では、ダッシュボードで契約管理のほか、VPSコンソールでサーバー起動・停止までトータル管理、稼働状況詳細の確認やドメイン追加、OS再インストールなどが行えます。
VPSの運用管理に慣れている方は標準の「VPSポータル」で問題なく稼働することができます。レンタルサーバーのように簡単に管理したい、複数人で運用したい方などには、有料オプションの「Plesk」があります。
Pleskとは?
難しいコマンドラインを操作することなく、サーバーを直感的なGUIで管理・設定することができ、様々な機能も追加することができるサーバー管理ツールが「Plesk」です。
グローバル企業Plesk International GmbHが開発・提供し1,100万以上のWEBサイト、そして世界上位100社のサービスプロバイダ(レンタルサーバー・ホスティング業者)の50%がPleskと提携しているほど、広く利用されています。
Pleskはこんな方に向いています
- レンタルサーバーのように簡単に管理したい、コマンドが苦手
- サーバーリソースをプロジェクト単位で割り当てたい
- 複数人で管理権限を分け、サーバー管理を分業したい
3:SLA99.99%と安心のサポート
企業がインターネット上でサービスを提供する前提として、サーバーは極力止めたくないもの。そこで「クラウドVPS byGMO」Vシリーズでは、万が一サーバーが停止などした場合に利用料金を返金するサービス品質保証制度(SLA)を設定しています。
月間のサーバー稼働率 | 99.99% |
対象サービス | クラウドVPS(1契約単位) |
適用内容 | サーバー稼働率が99.99%未満となった場合、 その事実を運営会社に通知したユーザーに対し、 対象サービスの当月分の月額利用料金10%相当金額を返金 |
適用範囲 | (1) 基盤システムの障害発生で仮想サーバーが稼働しなかった場合 (2) 運営会社で管理しているネットワークに障害が発生した場合 |
通知期限 | 障害復旧日から翌月の20日まで |
そしてサーバー運用前や稼働中に障害や問題が発生した時に、相談できる窓口があれば安心感が高まります。「クラウドVPS byGMO」Vシリーズには、平日に電話・メールで相談できる標準サポートと、24時間いつでも電話などでサポートを受けられる有償オプションの「プレミアムサポート」を選ぶことも出来ます。
サポート時間 | 種別 | 電話 | メール |
---|---|---|---|
通常サポート (平日10:00~18:00) |
技術的な問い合わせ | ![]() |
![]() |
手続きの問い合わせ | ![]() |
![]() |
|
時間外サポート (夜間、休日祝日) |
技術的な問い合わせ | - | ![]() |
手続きの問い合わせ | - | ![]() |
|
プレミアムサポート(有償オプション) | |||
サポート時間 | 種別 | 電話(フリーダイヤル) | メール |
プレミアムサポート (24時間265日対応) |
技術的な問い合わせ | ![]() |
![]() |
セキュリティ
有料オプションでマルウェア&脆弱性対策ができる「SiteLock」、サイトのセキュリティを高める「SSL」ではGMOグローバルサイン株式会社のSSL証明書(クイック認証SSL・企業認証SSL・EVSSL)をオプションで利用することが出来ます。
データ保存/バックアップ
データ保存を行いたいときは遠隔バックアップ&リストア「torocca! by GMO」で信頼性は一段と高まります。
プレミアムサポートは初期費用無料、月額11,000円で利用できますが、依頼内容・回数など取り決めがありますので、詳しくは公式サイトを確認してください。セキュリティ・バックアップについてはオプションサービスで補強する形になります。
Vシリーズ料金・仕様について
「クラウドVPS byGMO」Vシリーズの料金と仕様をまとめた表です。
初期費用は無料で最低利用期間は1ヶ月、契約期間は1ヶ月・6か月・12か月から選べます。当一覧表では1ヶ月・12ケ月月額料金にサーチャージと合わせた金額を掲載しています。(2025年3月時点)
項目/プラン名 | 1GB | 2GB | 4GB | 6GB | 8GB | 12GB |
---|---|---|---|---|---|---|
月額料金 * (1か月契約) |
1,618円 | 2,442円 | 4,670円 | 8,547円 | 11,847円 | 18,612円 |
月額料金 * (12か月契約) |
1,288円 | 2,112円 | 3,928円 | 7,558円 | 10,858円 | 17,292円 |
メモリ | 1GB | 2GB | 4GB | 6GB | 8GB | 12GB |
CPU | 2vCPU | 3vCPU | 4vCPU | 5vCPU | 6vCPU | 7vCPU |
ディスク容量 | 50GB | 100GB | 200GB | 400GB | 600GB | 800GB |
OS テンプレート |
Debian 11.2/ Debian 12.9 AlmaLinux 8.5/Rocky Linux 8.5 Ubuntu 24.04 / Ubuntu 24.04 Plesk Obsidian |
|||||
- | - | |||||
- | ・Microsoft Windows Server 2016 Standard ・Microsoft Windows Server 2019 Standard |
|||||
プラン変更 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - |
無料お試し | ○ | ○ | ○ | - | - | - |
* 上段:1か月契約の月額金額。下段:12か月契約の1か月当たり金額。6か月契約・12か月契約は割引あり。
Windows Serverは利用できるプランが限定されていることに注意しましょう。また、CloudLinux 7.2が月額1,650円、Windows Serverは月額7,535円が必要です。
共通仕様一覧表
「クラウドVPS byGMO」Vシリーズの共通仕様を一覧で表示しています。
OS | Debian 11.2/ Debian 12.9 AlmaLinux 8.5/Rocky Linux 8.5 Ubuntu 24.04 / Ubuntu 24.04 Plesk Obsidian Microsoft Windows Server 2016 Standard Microsoft Windows Server 2019 Standard |
仮想化基盤 | KVM |
コントロールパネル | 独自管理画面「VPSポータル」/ 有料オプション「Plesk」 |
データ転送量 | 無制限 |
グローバルIPアドレス | IPv4アドレス1個 |
ネットワーク | 100Mbps共有回線(ベストエフォート型) |
ローカル接続 | 複数台構成に対応 |
高可用性(HA)機能 | オートフェイルオーバー機能を標準搭載 |
RAID | RAID 6 |
DNSサーバー | プライマリ・セカンダリ利用可能/ 逆引き対応(PTRレコード)/ゾーン数無制限 |
管理者権限 | root権限付与 |
サーバーは国内データセンターで運用し24時間365日有人による監視を実施、サービス品質保証制度(SLA)は99.99%に設定されています。さらに30日間返金保証もあり、非常に高い信頼性がありますので、企業は安心して稼働することができます。
気になるポイントは?
主なポイントです。メリットは黄色いアンダーライン、デメリットは赤いアンダーラインで示しています。
- Linux、Windows OSを選べます
- 独自管理画面のほか、Pleskもオプションで利用可能
- ローカル接続で複数台構成可能
- プラン変更は上位のみ
- Vシリーズ無料お試しは1GB/2GB/4GBのみ利用できます
- Windows Serverは6G/8G/12GBプランのみ有料で利用可能
あわせて読みたい(VPS比較)
Windows系VPSを比較する
ビジネスやリモートワーク、FX自動売買などで利用できるWindows OS VPSについて、各サービス解説と料金・スペック比較一覧表で並び替えて比べることができます。
Windows OS VPSを詳しく
-
-
VPSとは:Windows VPS比較 おすすめ仮想専用サーバー 最安/機能/仮想デスクトップ
サーバー運用の悩みを解消し、サーバー構築をせず手軽に高性能な環境を手に入れたい方に最適なのが、Windows OS対応VPS(Virtual Private Server)です。専用サーバーの柔軟性と ...
続きを見る
Linux/UNIX系VPSを比較する
日本国内の主要Linux系VPSレンタルサーバー比較ページでは、Linux / UNIX OS VPS一覧で仮想専用サーバーをまとめています。
Linux/UNIX OS VPSをもっと詳しく
-
-
VPS比較(Linux OS):おすすめ仮想専用サーバー 国内最安/無料/多機能レンタルサーバー
ホームページの運用やWEBアプリケーションなどの開発にはサーバーが欠かせませんが、「共用サーバーではスペックや機能が物足らない・拡張できない」、でも「専用サーバーを契約するほどコストはかけたくない」「 ...
続きを見る
まとめ
「クラウドVPS byGMO」Vシリーズは、LinuxやWindows OSが選べること、複数台構成ができるという自由さ、そしてSLA99.99%や24時間365時間サポートという信頼性の高さという、VPSには欠かせない要素を揃えた仮想専用サーバーです。
Pleskで容易に運用管理
難しい操作が必要なく管理ができるPleskも利用できます。なお、15日間の無料期間については1GB/2GB/4GBプランのみ利用できます。安定性・信頼性を重視する企業・団体にはお勧めのVPSです。
* Windows、WindowsServer、WindowsServer2019、2016、2012R2は米国 Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。
*Plesk および Plesk ロゴは、Plesk International GmbH の商標です。
記事作成者プロフィール

-
株式会社ストレン 社長
資格など:情報セキュリティマネジメント
SEO検定1級、2級知的財産管理技能士
G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL 2025#1)
ネットショップ実務士レベル2
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトは10年以上のホスティング経験からレンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマを中立の視点から比較評価し始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。
2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。