「XServerクラウドPC」は、2023年12月20日からエックスサーバーが提供を開始したハイスペックの仮想デスクトップです。いつでもどこからでもデバイスを問わずアクセスやシャットダウンができる利便性と、NVMe SSDを搭載し「CPU性能」「ストレージ」など性能面で優れているとともに、SLA(品質保証制度)も充実しているのが魅力です。(*1カ月払い/税込)
POINT 2024年6月27日、支払い方法に「プリペイド決済」が追加されました。
対象ユーザー:中級/上級
初期費用 | 月額費用 | プラン | ストレージ |
無料 | 3,800円 * | お試し (メモリ:2GB) |
NVMe SSD 100GB |
こんな方におすすめ
- Windowsの開発環境が必要、ハイスペックが望ましい
- よりパワフルな環境でFX自動売買を行いたい
- リモートワークで高性能のPCを利用したい
XServerのVPSとは?
「XServerクラウドPC」(エックスサーバークラウドピーシー)は、共用・専用レンタルサーバーを提供するエックスサーバー株式会社が2023年12月20日にリリースしたVPS(仮想デスクトップ)サービスです。
エックスサーバーのサービスには、レンタルサーバー エックスサーバーなどの「エックスサーバー系」と、系列企業シンクラウド社提供のシンレンタルサーバーなど「シン系」の2系統があります。(表内は当サイト内各解説ページにリンク)
項目/系統 | エックスサーバー系 | シン系 |
---|---|---|
共用サーバー | エックスサーバー エックスサーバービジネス |
シンレンタルサーバー |
Linux系VPS | XServer VPS | シンVPS |
Windows系VPS | XServer VPS for Windows Server | - |
Windows系 仮想デスクトップ |
XServerクラウドPC | シンクラウドデスクトップ for FX |
3:シン系VPSとの違い
エックスサーバーからは、「XServerクラウドPC」のほか「シンクラウドデスクトップ for FX」(現在はシンクラウド社に移管)もリリースしています。両サービスともに高性能サーバーにNVMe SSD搭載、利用できる機能、インフラは同等と品質には大きな違いはありませんが、プラン内容と価格に違いがあります。
どちらの仮想デスクトップが向いているか、分かりやすく一覧表で比較します。
項目/サービス名 | XServerクラウドPC | シンクラウドデスクトップ for FX |
---|---|---|
利用目的 | 汎用 | FXに特化 |
メモリ | 2GB~16GB(5プラン) | 2GB~10GB(4プラン) |
ストレージ容量 | 100GB~1,000GB | 80GB~300GB |
価格 *1 | 3,800円~21,650円 | 3,250円~9,361円 |
最低契約期間 | 3ヶ月 | 3か月 |
プラン変更 | 上位のみOK | 上位のみOK |
*1: 1ヶ月契約の場合の月額料金
XServerクラウドPCとは?
「XServerクラウドPC」は、高速系レンタルサーバーを運営するエックスサーバー株式会社が提供する複数のVPS(仮想専用サーバー)のうち、Windows OSの仮想専用サーバーサービスで、後発ながら高性能と高い信頼性に着目し提供しています。
それでは、詳しく見てまいりましょう。
ココがポイント
クラウドデスクトップとは何でしょう?
自分の家ではないデータセンターなどに設置されたサーバーに、リモートデスクトップを使ってアクセスし、開発用のアプリケーションやofficeなどの事務用ソフト、FX自動売買用のアプリケーション「MT4/MT5」などが使える「クラウド上でデスクトップPCと同じようにアプリケーションを操作できるサービス」のことをクラウドデスクトップやデスクトップクラウドと呼んでいます。
主なチェックポイントは?
- 圧倒的な高性能を実現
- 高い信頼性と安定性
- 24時間365日のサポート体制
1:圧倒的な高性能を実現
エックスサーバーのリソースを活用
共用サーバー「エックスサーバー」を始め、企業向け共用サーバー「エックスサーバービジネス」、そしてLinux系仮想専用サーバー「XServer VPS」など、高速化に重点を置いた数々のサービスを提供しているエックスサーバーが、開発やテレワーク、FX自動売買などデスクトップ利用できるVPS「XServerクラウドPC」を開始しました。
従来のSSDより最大約21倍も処理が高速のNVMe SSDで「高速化」を実現するとともに、CPU処理能力も第3世代「AMD EPYCTM」を使って他社サービスのおよそ1.8倍に高めています。さらにインフラでは10Gbpsの高速ネットワーク回線を利用し、最新のWindows Server 2022 OS環境を整え、SLA(安定稼働保証)により「信頼性」を確保することで、仮想デスクトップに必要なスピードと信頼性を兼ね備えたサービスになっています。
仮想デスクトップに欠かせない高性能
アプリケーション開発やFX自動売買を行うには、前提として①仮想デスクトップ(VPS)と、②開発用アプリケーションやFX自動売買ツール「MetaTrader4(MT4)」を頻繁、あるいは24時間365日継続して稼働させなければなりません。
さらに、パソコンやスマートフォン、タブレットと様々な端末でアクセスしても同じ画面・機能・パフォーマンスで表示させることも重要ですし、FX自動売買においては取引価格にできるだけ近い価格で成立させるため高速表示・高速処理も不可欠な要素です。
そこで「XserverクラウドPC」の高性能を代表する3つ項目を比較します。
■「CPU性能」
→プロセス全体のパフォーマンスに影響
■「メモリの処理速度」
→開発用やMT4/MT5などアプリのパフォーマンスと応答性に影響
■「ディスクアクセス性能」
→様々な操作に影響
パワフルかつ安定して止まらない環境で開発やFX自動売買を行いたい時、「XServerクラウドPC」は上記の主要3項目で大幅な機能改善を実現していますので、大きな強み・パワーを発揮します。
さらに詳しく
MetaTrader4(MT4)とは?
知っておきたい言葉としてMetaTrader4(MT4)とEAがあります。MetaTrader4(MT4)は、MetaQuotes Softwareが2005年に開発・リリースしたWindowsベースのFX取引ツール・取引プラットフォームです。MT5は、MT4の後継ソフトでチャート分析の高機能化とさらに高速化されています。
MT4にEA(Expert Advisors)、つまり自動売買プログラムを導入することで事前に決定されたテクニカル戦略に基づいて、システムトレード(自動売買取引)を行うことができます。
2:高い信頼性と安定性で安心
ビジネスには高い信頼性が欠かせない
仮想デスクトップをビジネス利用するときは特に重要なので停止させたくないものです。「XServerクラウドPC」はサービス品質保証制度、つまりSLAが設定されており、月間のサーバ稼働率が99.99%以上と保証されています。 この基準を満たさなかった場合には減額措置が定められていますので、開発やビジネス、FX自動売買に専念できる安心感のある環境だといえます。
稼働率 | 月額利用料金に 対する返金率 |
99.99%未満 99.50%以上 | 10% |
99.50%未満 | 30% |
*障害が発生した時にユーザーの申請に基づき返金または充当されますが、具体的に障害とは「サーバーの障害が起因して稼働中の仮想デスクトップクラウド環境にリモートデスクトップ接続が出来ない状況となった場合」と規定されています。
高いコストパフォーマンス
「XServerクラウドPC」は、全てのプランが初期費用無料です。また、一部のサービスで導入されている「維持調整費」などの名目による追加費用は一切かからず、出費を抑えることができます。
そして、FX自動売買では24時間パソコンを起動し続けなければならず、昨今の値上げで電気代の出費も大きくなっています。「XServerクラウドPC」は、自宅のパソコンで取引を行っていないため、1日中パソコンを立ち上げておく必要が無く、電気代の節約にもつながります。以下に高いコスパポイントをまとめます。
- 全プランで初期費用無料
- 維持調整費など追加費用が不要
- 自宅の電気代の大幅削減
3:24時間365日のサポート体制
「XServerクラウドPC」では3つのサポートを実施。メールサポートは24時間365日受付で、電話サポートは平日対応となっています。
サポートサイト
「初期設定ガイド」や「マニュアル」、ログインできない・接続できないときは「よくある質問」、「障害・メインテナンス情報」「お知らせ」などをサイトでいつでも確認できます。
メールサポート
24時間365日受付。返答メールは、問い合わせから24時間以内に返信しています。
*日中はもちろん夜間取引中に万が一のトラブルが起こった場合でも、技術的な相談ができる窓口を設置しています。
電話サポート
平日:10:00~18:00受付。
*技術的な質問ですぐ答えられない場合はメール問い合わせを依頼する場合あり。
基本機能
プランは5つでメモリによって分けられています。MT4推奨個数はプランによって違いますので事前に知っておきましょう。
機能/プラン | お試し |
エントリー | スタンダード |
ビジネス | ハイエンド |
---|---|---|---|---|---|
メモリ | 2GB | 3GB | 5GB | 10GB | 16GB |
SSD容量 | 100GB | 200GB | 300GB | 500GB | 1000GB |
仮想CPU | 2コア | 3コア | 4コア | 8コア | 16コア |
MT4推奨個数 | 1個 | 2個 | 4個 | 8個 | 10個 |
OS | Windows Server 2022 | ||||
転送量 | 無制限 | ||||
回線速度 | 10Gbps共用 | ||||
RAID | RAID10 | ||||
接続可能な 主な端末 |
Windowsパソコン:Windows11 /Windows10 /Windows8.1 /Windows8 / Windows7 / Windows Vista Mac OS(Microsoft Remote Desktopを利用) iPhone / iPad (RDPに対応したアプリが必要) Android搭載のスマートフォン・タブレット(RDPに対応したアプリが必要) |
*プラン変更は上位プランのみ可能です
OSに最新のWindows Server 2022を採用、10Gbps回線という大容量回線に接続し、他社と比較してSSD容量が多めの設定となっています。さらに、ストレージがRAID10(ミラーリング+ストライピング)で、高速化と耐障害性の両方を高めた構成です。
基本料金
「XServerクラウドPC」の料金と仕様をまとめた表です。(税込)サービス維持調整費は必要ありませんので、この金額を支払うこととなります。無料お試しは14日間あります。
なお、2024年4月1日、サービスとライセンス料金改定がありました。
機能/プラン | お試し |
エントリー | スタンダード |
ビジネス | ハイエンド |
---|---|---|---|---|---|
CPU/ SSD |
2コア/ 100GB |
3コア/ 200GB |
4コア/ 300GB |
8コア/ 500GB |
16コア/ 1000GB |
初期費用 | 無料 | ||||
1ヶ月契約 | 3,800円 | 4,690円 | 7,130円 | 10,791円 | 21,650円 |
3ヶ月契約 | 3,680円 | 4,570円 | 7,010円 | 10,530円 | 21,390円 |
6ヶ月契約 | 3,540円 | 4,380円 | 6,810円 | 10,170円 | 21,021円 |
12ヶ月契約 | 3,280円 | 4,100円 | 6,501円 | 9,630円 | 20,480円 |
RDS SAL | リモートデスクトップ SAL が料金に含まれています |
*最低利用期間: 3か月
*月額料金は、契約期間分の料金を1か月当たりに換算した金額
*支払方法: クレジットカード(VISA,Master,JCB,AMERICAN EXPRESS)・あと払い(ペイディ)・プリペイド決済
*無料お試しはクレジットカード登録必要。無料終了後、継続しない場合はキャンセル操作必要
*キャンペーン時に変動あり
Microsoft Office
「XServerクラウドPC」で利用できるMicrosoft Office製品です。
項目 | 月額 | 利用できる製品 |
---|---|---|
Office 2021 Professional Plus | 3,740円 | Microsoft Office Word 2021 Microsoft Office Excel 2021 Microsoft Office PowerPoint 2021 Microsoft Office OneNote 2021 Microsoft Office Outlook 2021 Microsoft Office Access 2021 Microsoft Office Publisher 2021 |
追加オプション
当オプションは、サーバー契約ごとに追加する必要があります。
オプション名 | 利用料金 |
ディスク増設(NVMe) | 100GBあたり1100円 |
高負荷通知サービス | 月額 220円/件 |
気になるポイントは?
「XServerクラウドPC」の気になる点をまとめてみました。主なポイントです。メリットは黄色いアンダーライン、デメリットは赤いアンダーラインで示しています。
- いつでもどこでもどの端末でもアクセス可能
- NVMe SSD対応、最新CPUと10Gbps回線接続で高速化
- 「CPU性能」「メモリの処理速度」など圧倒的な高性能
- 99.99%のサービス品質保証(SLA)
- 最低利用期間は3か月です
- 下位プランへの変更はできません
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まとめ
エックスサーバーの新サービス「XserverクラウドPC」は、ハイスペックが必要な開発者や24時間取引を止めたくない個人・トレーダー、リモートオフィスワーカーが安心して利用できる仮想デスクトップです。
仮想デスクトップで節約も
「XServerクラウドPC」は、データセンター内に設置されているシステムを利用しますので、停電や自然災害で停止することなく、また高止まりしている電気代も気にすることなく、たっぷり利用できます。
無料お試し期間が14日間あります。まずはお試しプランで利用を開始して上位プランに移行しつつ、最適なプランで運用を行うのがおすすめの方法です。
*Windows、WindowsServer、WindowsServer2022、2019、2016、2012R2は米国 Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。
記事作成者プロフィール
-
株式会社ストレン 社長
情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
ネットショップ実務士レベル2
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトは10年以上のホスティング経験からレンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマを中立の視点から比較評価し始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。
2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。