ドメインの引っ越し作業法 ~属性型JPドメイン(co.jp)を移行する方法~

2019年11月1日

ドメインの引っ越し作業法 属性型ドメイン(co.jp)を移行する方法

今、契約しているレンタルサーバーの機能が古い、あるいは表示が遅くなったり、コストが割に合わないなどレンタルサーバーを見直す時に問題になるのがドメインの扱いをどうするかです。

特に、レンタルサーバーとセットでドメインを契約している場合や、代理店などに全て任している時などは、どこから手をつけていいかさっぱり分からない、ということもあります。
今回は、ドメインの中でも法人取得率が高い属性型JPドメインの移行・引越しについて解説します。

属性型JPドメインとは?

ドメインにはいろんな種類があって、日本国内に住所を持つ個人や法人・組織が取得できる汎用JPドメイン(例:~.jp)、世界中のだれもが取得できるgTLDドメイン(例:~.com、~.net など)、そして日本国内で登記を行っている企業が登録できるco.jpなどの属性型(組織種別型)JPドメインがあります。

ドメインの種別によって、引っ越し方法・移行方法が異なりますので、今回はco.jpドメインで公開しているホームページを新しいレンタルサーバーに引越しする想定で作業を進めていきましょう。

属性型ドメイン移行のイメージ

レンタルサーバー 属性型ドメイン移行のイメージ

事例
A社のレンタルサーバーをC社レンタルサーバーへ引っ越し(移行)し、B.co.jpドメインを利用し続けると想定します。

なおドメイン管理はいままでA社が一括して請け負っていましたが、A社レンタルサーバー解約を考えていますので、別のドメイン管理会社D社にドメイン管理を変更します。

1:ドメインの指定事業者を変更する

一番最初のステップとして、ドメインの管理会社を今のA社からD社に変更する「指定事業者変更手続き」を行います。

以下の場合、変更できない場合がありますので注意が必要です。

  1. 移管申請を行う時期がドメインの期限月の場合
  2. 移管元事業者がロックをかけている場合

step
1
新ドメイン管理会社に登録

まずは、ドメインを新しく管理するD社にユーザー登録を行います。

step
2
移行元に事前連絡

次にドメイン指定事業者であるA社に、「D社に指定事業者に変更すること」を事前に伝えます。

step
3
設定作業実行

そして、D社管理画面から指定事業者変更の設定を行います。設定方法は各社異なりますので各社サイトで確認してください。

ムームードメインの場合
スタードメインの場合

*指定事業者の変更は10日前後で完了します。

レンタルサーバー 属性型ドメイン移行 ドメイン指定事業者の変更

ココがポイント

この設定では、B.co.jpのドメイン管理会社を変えただけで、A社のレンタルサーバーを使っていることに変わりがありません。

2:移行先のレンタルサーバーを契約する

ホームページを移行するために、新しいレンタルサーバーを契約しましょう。

仮に、決定したレンタルサーバー会社をC社とします。管理画面から操作性や機能などを確認した後、支払いを済ませて正式に移行作業を行います。

レンタルサーバー新規契約

ココがポイント

A社レンタルサーバーでメールを利用している場合は、レンタルサーバー(DNS)切り替え後はメールが利用できなくなります。事前に、C社のレンタルサーバーにメール設定を行っておきましょう。

3:ネームサーバー(DNS)切り替え作業を実施

いよいよ、A社のレンタルサーバーにさよならをする時が来ました!

ドメインを管理するD社管理画面にログインし、ネームサーバーをA社指定のサーバーからC社指定のネームサーバーに変更します。

反映は数時間から数日かかりますが、その後はブラウザでホームページにアクセスすると、A社レンタルサーバーではなくC社レンタルサーバーにアクセスできるようになります。

レンタルサーバー ネームサーバー切り替え実施

ホームページは、A社レンタルサーバーのデータをC社レンタルサーバーにコピーする、新規に作成するなどを行ってください。

またメールも、A社レンタルサーバーを経由しなくなりますので、事務所内のメールソフト設定でメール受信・送信先を変更するなどの設定変更をして、メール送受信ができることを確認しましょう。

4:移行元レンタルサーバーを解約

移行がすべて完了したことを確認しましたら、A社レンタルサーバーを解約して作業は終了です。

レンタルサーバー 属性型ドメイン移行完了イメージ

C社レンタルサーバーで、新しいサイトを構築してブランディングの向上や売り上げアップを目指してください。

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まとめ

サーバー移転には必須の知識

レンタルサーバーの技術革新は日々進んでいます。5年から10年前のレンタルサーバーでは、高速表示やSSL対応、自動バックアップや各種セキュリティ対策など現在では必須の技術に対応していないケースもあります。

一方で、ドメイン・レンタルサーバーの引っ越しは手間がかかり、場合によっては一時的な停止も伴う作業でもありますが、ユーザーに心地よくサイト閲覧していただく、また事業者はコストの削減も見込まれますので、自社に適したサービスがあれば思い切って、レンタルサーバー・ドメインを移行することをお勧めします。

記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅
株式会社ストレン 社長
情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
ネットショップ実務士レベル2
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当サイトは10年以上のホスティング経験からレンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマを中立の視点から比較評価し始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。

【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。
2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。