SEO×障害対策の新常識:ロリポップ!で始める中級以上向けサーバー引っ越し術

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ロリポップ!で始める中級以上向けサーバー引っ越し

サーバー技術SEO対策が日々、変化している今日では、サイト管理者にとって柔軟なサーバー運用がビジネスで結果を出し続けるためにとても重要なポイントとなっています。

新しいSEO戦略に最適化すること、サイトが見えない!データが消えた!などまさかのサーバートラブルに備えることを目的として、弊社では実際にロリポップ!「ハイスピードプラン」へ引っ越しを行いましたので、実体験を通したうえで、レンタルサーバーの引っ越しが必要な理由について中級者・上級者の方に向けて分かりやすく解説します。
(2024年12月時点での情報に基づく)

こんな方におすすめ

  • レンタルサーバーの移行複数サーバーの運用を考えている
  • SEO対策を見直したい、さらに上位表示を目指したい
  • 利用中のサーバー環境(DB/PHPなど)を更新したいが稼働中は不安
  • サーバー引っ越しのメリットを知りたい
\ 臨機応変のサーバー運用を /

サイト・サーバー引っ越しを考える要因とは?

サーバー引っ越しの要因契約中のレンタルサーバーの機能・料金・サポートに不満がなければ、サーバー引っ越しを考える必要はありません。

ところが、現在利用しているサーバーの機能に必要なものが無いことや、表示速度が遅く感じられる、あるいはデータベースやPHPバージョンが古くなりアップデートしたいが稼働中はリスクは高い料金が高いサポートの対応が遅いなどマイナス面をプラスに変えるにはサーバーを変えるが望ましいでしょう。

一方で、サーバー引っ越しをした後の新しい環境では、新しいSEO対策を実施しやすいことや複数サーバー運用による信頼性を高めるメリットなどもあって、ポジティブな理由による引っ越しというものもあります。

今回はポジティブな理由のうち、まずSEO面から見た引っ越しについて考えてみましょう。

取りたいSEO対策・最適化のポイントは?

SEO対策 5つのポイント

生成AIの目覚ましい革新にともない、グーグルを中心とした検索エンジンのアルゴリズムも大きく変わってきていますので、サイト運営者は今のSEO傾向を知ったうえで、対策を行う必要に迫られています。

早めに対策しておきたい主なSEO対策として5つのポイントがあります。

  1. 古いドメインの評価は低下傾向
  2. 1サイト=1テーマから1ドメイン=1テーマ
  3. 完全にスマートフォン中心
  4. 高速表示でユーザビリティの向上
  5. 被リンクやSNS活用でトラフィックを増やす

①と②は関連があります。

1ドメイン、1テーマ①について、グーグルがドメインの存在を認識し現在に至るまでの期間(ドメインエイジ)が長いドメインほど評価が高く、数多くのサイトでSEO対策として古いドメインが活用されています。
これまでは、評価の高い古いドメインにサイトを集約することで、検索エンジン上位表示を実現してきました。

ところがここ最近のリサーチでは、SEOの観点から古いドメインの評価が下がっている可能性が考えられます。

米国SEO会社SparkToro社が2019年に公表した「26 Google Runking Factors Ranked」(グーグルの検索順位決定要因26のランキング)です。この中で下から4番目に「Age of website」(WEBサイトの運用年数)があり、2024年にはさらに評価が下がっているものと考えられています。ウェブラボ社が日本語解説ページを公開していますのでこちらのほうが分かりやすいでしょう。
注目です
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②について、グーグル検索セントラルで公表された「トピックオーソリティ」(一般にはトピカルオーソリティとも表現されています)により、一つのトピックを深堀し関連するキーワードを網羅する専門性があるサイトを上位に表示する傾向にあります。
また、1ドメイン=1テーマに絞ると内部リンク構造やサイトマップがシンプルになって、検索エンジンのクロールがより容易になるため、1ドメイン=1テーマにすることで専門性と評価が高まる一つの根拠ともなっています。

ニューストピックオーソリティについて

Google は、専門性と見識のある関連性の高いコンテンツが Google 検索や Google ニュースで上位に表示されるように、トピック オーソリティというシステムを開発しました。このシステムにより、健康、政治、金融などの特化した分野における話題性がある検索に対して、どの専門的な情報源が役に立つかを判断できるようになります。

引用:グーグル検索セントラルブログ

大手企業やメディア・ポータルサイト以外の個人ブログ・中小企業サイトでは、この①②のトレンドに沿った対応を事前に取っておくことが望ましいでしょう。

③については、2024年7月からPCサイト情報を収集するPC版のクロールを完全に終了するとグーグルが発表し、Webサイトをクロールするのはモバイルサイト用になっていること。
(参考:パソコン用 Googlebot によるクロールの終了 Google検索セントラルブログ)

③PC版のクロール完全終了についてですが、検索エンジンはグーグルだけではありませんので、PC版サイトのメインテナンスも継続して行っていくほうがよいでしょう。
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④については、サイト表示速度を上げることでユーザーのサイト離脱率・直帰率を下げ、滞在率を上げることでサイトの評価を高めること。

サイトのトラフィックを増やす⑤については、年に3~4回行われるコアアップデート対策として重要な点として、検索クエリと関連性の高いコンテンツ作成・公開があります。検索ニーズにあったコンテンツ作成は、SEO対策の基礎となりますので、しっかり作り込まなければなりません。

そしてコンテンツの品質を向上させることで自然と増える被リンクの他、自社サイトを関連性があり相互補完をする他社サイトとの相互リンクで被リンクを増やす、またSNSで積極的に情報発信を行い、サイトのアクセス数(トラフィック)を増やすことでサイトの評価を高めることが必要です。
参考特許 :グーグル英語サイト)

*seoについては様々な意見があります。各種情報から弊社の意見としてまとめています。

障害に備えて複数サーバー運用

複数サーバー運用次に、信頼性向上の面からサイト引っ越し、もしくは複数サーバー運営を考えます。

1つのサーバーにサイト・ブログを格納して運用する場合、レンタルサーバーの故障や、ネットワーク障害によるサイト閲覧不可などのリスクがあります。

稼働率100%というレンタルサーバーサービスは現在のところありませんので、複数サーバーを運用してサイトが見えなくなるリスクを下げる、南海トラフなど大地震の可能性もゼロではありませんのでデータセンターの地域性を考えたうえでデータが消失するリスクを少しでも避ける必要性も高まっています。

サーバーの引っ越し(もしくはコピー)は、作業としてのハードルが下がってきていますので、複数のレンタルサーバーを契約し運用することで、サイトの代替的な2重化やまさかの時の素早い移転・サイト復活が可能になり、サイトの信頼性はより高まります。

そのため「攻めのSEO対策」と同時に、「守りの複数サーバー運用」も検討しておきたいところです。

意味のあるサイト引っ越しを

「SEO対策」「複数サーバー運用」のほか、さらに下記の点もあわせて考えたい点です。

PageSpeedInsight」でCore Web Vitals(コアウェブバイタル)をチェックした時に、ワードプレステーマなどが原因で低得点になっている場合、他レンタルサーバーに引っ越すタイミングで新テーマに変更する、また既存サイトで利用していたクラシックエディタから新サイトではブロックエディタに切り替えるなど、サイトの引っ越しをレベルアップするための機会=「意味のある引っ越し」とすれば、作業の負担が精神的に軽減される効果はあるでしょう。

\ 新しい環境のサーバーでリスタート /

内部要因の問題解消を

内部要因の問題

サイト構成や内部リンクなど内的要因には個別的な事情が様々あります。この記事では、弊社サイト移転時の状況をご説明します。

SEOの問題点・課題

2024年12月上旬までネットショップ情報配信サイトを当レンタルサーバー配信サイトと同じドメイン(streamrental.com)に集約して配信をしていました。理由は当ドメインは取得年が古く、20年以上運用しているドメインですので「古いドメインは評価が高い傾向」という従来のSEO対策を踏まえて稼働していました。

ところが、古いドメインの評価が下がっているため新ドメインでも古いドメインと遜色なくSEOで競えること、さらに1つのドメインで複数分野のサイトがあることから、1ドメイン=1テーマではなく複数分野キーワードが混在し、新しいSEO対策を取る必要性が高まったことが、サイト引っ越しを行う理由として急遽浮上してきました。

安定稼働とリスクヘッジ

現在streamrental.comドメインで利用しているレンタルサーバーは、高速サーバーとして一般に評価も高く、実稼働にほぼ問題はありません。しかし、長年運用している関係でDBなどサーバー環境がやや古くなっていますし、稼働中のアップデートは万が一に備えて避けたいという考えもあります。

そして、レンタルサーバーは性能が向上している一方で、料金は月額1000円前後と低コストなので複数サーバー運用でもさほど経済的負担は高くないことが、サーバー複数運用を後押しする理由になっています。

問題点・課題の整理

・古いドメインのSEO評価が低下
・1つのドメインに複数サイトが集約しキーワードが混在
・サーバー環境のアップデートが必要
・1レンタルサーバーでは安定稼働・データ保全に不安

ポジティブ要因

・新ドメインがSEO面で不利になる要素が低下
・レンタルサーバー契約で無料ドメインが取得できる
・レンタルサーバーの機能・高速表示がレベルアップ
・DBなど最新の環境でサイト再構築ができる
・複数サーバー運用により短時間で移転・一本化が可能
・競争による低価格化で複数サーバー契約の経済的負担が低減

複数サーバーがあれば、コストダウンしたいときに一本化できること、両サーバーの操作や性能の違いを体感できるなど、複数サーバー運用のメリットは多くあります。
解説です
解説です

実際に引っ越しをしてみた

サイト引っ越しを実践

これまで見てきましたように「SEO対策」「複数サーバー運用」「ポジティブ要因」があることから、下記の内容で2024年12月上旬にサイト移転を実施いたしました。

引っ越しの概要

サイト引っ越し概要図

サイト引っ越しスケジュール

引っ越し前後の大きな変更点は、ネットショップサイトをDBなど最新環境にある別サーバー・別ドメインに移行すること、またこの機会にワードプレステーマをSWELLに、エディターをブロックエディタに替えることです。
ブロックエディターで本格的に運用するのは今回が初めてですので、スケジュールでは「サイト再構築」を長めの1週間程度見込んでいました。

引っ越し先「ロリポップ!」について

移行するレンタルサーバーはSEOに強いと言われる要素~高速機能や安定的な表示が期待できる「ロリポップ!」ハイスピードプランを選択しました。

理由は、高速系レンタルサーバーの中では月額990円(12か月契約の月当たり)と低コスト。そしてハイスピードプランはLiteSpeed Cache対応の高速機能あり。複数ドメイン運用可能・無料SSL・自動バックアップ・電話サポートと無料で2つ新規ドメインが利用できるメリットなど、ビジネス運用に問題のない環境があることです。

ロリポップ!をさらに詳しく

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ロリポップ! :ワードプレス高速プランが口コミで評判 低料金レンタルサーバー

「ロリポップ!」は簡単インストール/無料SSL/SSD対応/転送量無制限等WordPressでサイトを始められる手軽さが人気。超高速のハイスピードプランは同等の他社サービスと比べても低価格、初心者から ...

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実際の引っ越し作業

いざ!引っ越し

以上を踏まえ、実際にサーバー・サイト引っ越しを実行します。

ロリポップ‼簡単引っ越し機能まず、現在利用中のサーバー streanrental.com/shop/ 内のWordPressを「ロリポップ!簡単引っ越し機能」を使って、ロリポップ!ハイスピードプラン strenweb.com/shop/にコピーします。移行元URLとワードプレスID/パスワードと、移行先のURLを入力すれば簡単に移行できます。

なお、移行元サーバーで「SiteGuard WP Plugin」を利用している場合は、一旦停止をし移行作業終了後に戻すことを忘れないようにしましょう。

具体的な引っ越し方法については、「レンタルサーバー引っ越し移行手順」ページの「新規ドメインを取得し新サーバーで運用する場合」に設定方法など詳しく解説していますのでご覧ください。

レンタルサーバー引っ越し移行手順

レンタルサーバーを心機一転変えてみる! ~ロリポップ編~
レンタルサーバー引っ越し移行手順:ロリポップ!に乗り換えとホームページ・ワードプレス・ドメイン移行

「表示速度が遅いのでレンタルサーバーを変えたい!」 「長年使っているレンタルサーバーを自動引き落としで無意識のうちに継続している」 「割高感は感じるもののレンタルサーバーの変更方法が分からない」 とい ...

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事後作業と気づき

WordPressテーマを変更する時の作業

今回の移行では、新サイトでワードプレステーマを変更します。弊社が実際に行った作業概要です。

ワードプレステーマをaffinger6からSWELLに変更しますので、新サーバーへWordPressコピー後にSWELLをインストール・有効化します。

SWELLを有効化

ブロックエディターで再修正SWELLフォーラムからダウンロードできる「AFFINGER5からSWELLにテーマを乗り換えるためのサポート用プラグイン」をインストールします。
affinger6で作成したサイトをSWLLでとりあえず見えるようにした後、各ページをSWELLで表示されるようブロックエディターで再修正します。
全ページ修正が終わった後、サポート用プラグインをアンインストールして表示確認します。

新しくブロックエディタを採用しましたので、クラシックエディタと違い作成・編集方法が異なることから時間が多めにかかりました。エディタを変更する場合は修正時間を長めに見積もっておいた方がよいでしょう。
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なお、ブロックエディタでは、以前はデフォルトで出来ていた下書き保存ができませんので、プラグイン「Yoast Duplicate Post」をインストール・有効化して下書き保存を行えるように環境を整えました。

プラグイン「Yoast Duplicate Post」

問題なければ旧サイト streanrental.com/shop/から新サイト strenweb.com/shop/に転送設定しいったん作業は終了。なお転送は、恒久的なURL変更の301リダイレクトを利用しています。

affinger6には、ページごとにリダイレクトURL設定ができる項目があります。さらに、一括で転送設定を行いたい場合は、移行元のレンタルサーバー会社の管理画面で、URL全体を転送設定できる項目もありますので、確認して項目があれば利用しましょう。

affinger6のリダイレクト設定

affinger6でのリダイレクトURL設定画面

グーグルの評価が新サイトに移行後、1年程度のちに旧サイトWordPressを削除し移転作業が完全に終了します。
(参考記事:301リダイレクトはいつまでかけ続ければいいのか? ミエルカ)

ブロックエディタで作成したページは、スマートフォンで整理されたレイアウトで表示され「SEOのスマホ対策」という点では有利です。しかし、作業中にブロック内機能が正確に動かないこともありました。一時的にクラシック・ブロックエディターを共存させ、クラシックエディターで編集モードをビジュアルからテキストに変更したところ、編集位置が毎回トップに戻る不具合や注意すべき点もありました。
このようにブロックエディタ・クラシックエディタの問題点を体験しつつ、クラシック・ブロックエディター両方に対応しておくことは今後につながると思っています。
解説です
解説です

引っ越しした結果

それでは、問題点や課題を再確認します。

  1. 古いドメインの評価は低下傾向
  2. 1サイト=1テーマから1ドメイン=1テーマ
  3. 完全にスマートフォン中心
  4. 高速表示でユーザビリティの向上
  5. 被リンクやSNS活用でトラフィックを増やす

①については古いドメインに依存しないよう別ドメインに分けました。
②についてはドメインを別にすることで、ドメインごとの専門性は高まります。
③については、SWELLに差し替えることで対応しました。
④ロリポップ!ハイスピードプランへの引っ越し後、「PageSpeedInsight」でチェックをしたところ、大幅に改善が見られました。
⑤については、①~④の施策を行った上で品質の高いコンテンツ作成、SNSでの情報配信などでトラフィックを増やす努力を進めることで対応します。

■ 移行元サイトのコアウェブバイタル結果

コアウェブバイタル 旧レンタルサーバー

旧サイトでのコアウェブバイタルの結果です。スマートフォンでは厳しい結果となりましたので、ロリポップ!移転と同時にワードプレステーマをSWELLに変更しました。

■ 移行元先イトのコアウェブバイタル結果

コアウェブバイタル ロリポップ!ハイスピードプラン

ロリポップ!ハイスピードプラン移転後のコアウェブバイタル結果ですが、大きく改善が見られSEO効果も高まる可能性があります。レンタルサーバーとワードプレステーマをあわせた結果としてご覧ください。

以上のように、引っ越しにより当初の課題は解消しています。

まとめ

サイト引っ越しプランニング今回は、古いドメインに集約していた複数サイトを複数のレンタルサーバーに分散させることで、新しいSEO戦略に最適化すること、サーバー障害などからリスクヘッジすることを目的にサイトの引っ越しを行いました。

新サーバー・ドメインへの移転は、簡単引っ越し機能を使えばクリック一つ、数秒で終わる簡単な作業です。
今の問題点を解決すべく「なぜ引っ越しするか」「完全に移行するか複数サーバーで運用するか」「高速表示をするためにどのレンタルサーバーを使うか」などプランを立てて、「いつ引っ越しするか」で日程を決め、思い切って「えいや!」で実践することがとても大切と実感しています。

引っ越ししてからが本当のスタート

新規ドメインでもSEOで十分に戦える今、早めに移転もしくは複数サーバーで運用開始をしドメインの専門性を高め強化するために、被リンクを増やす、検索ニーズを満たす質の高い記事を数多く作成する、SNSで告知してトラフィックを増やすことがビジネスで成功する要因となっています。

サイト・サーバー引っ越しを新しいトレンドに乗る好機ととらえ、積極的かつ柔軟なサイト運用を行ってください。

\ サイト引っ越しをポジティブに実行 /

記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅
株式会社ストレン 社長
資格など:情報セキュリティマネジメント
SEO検定1級、2級知的財産管理技能士
ネットショップ実務士レベル2
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修

当サイトは10年以上のホスティング経験からレンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマを中立の視点から比較評価し始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。

【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。
2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。