比較:法人向けレンタルサーバー CPI ビジネススタンダード vs WebARENA SuiteX

2020年4月26日

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【徹底比較】法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX

企業や自治体・官公庁や教育機関など高い信頼性が求められるレンタルサーバーとして、KDDI「CPI ビジネススタンダード」と、NTTPCコミュニケーションズ「WebARENA SuiteX」。レンタルサーバーとして、いずれのサービスもサービス品質保証制度( SLA )で100%保証を行っています。
このページでは、導入に向けて各項目ごとに両サービスを徹底比較します。

基本的な性能比較

法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX 徹底比較 基本的な性能比較

ビジネス・サービスを行うにあたり、必要な基本的な性能・機能を比較します。

CPI ビジネス スタンダード 項目 WebARENA SuiteX 400GB
SSD 500GB
(Web SSD 300GB & メール 200GB)
ストレージ V2 スタンダードプラン SSD 400GB
(Web & メール)
5 データベース
MySQL
3
無制限 転送量目安 無制限
10個 マルチドメイン 10個
無制限 メールアドレス数 無制限
50個 FTPアカウント 無制限
WordPress
簡単インストール
Apache Webサーバー Apache
HTTP/2 ×
RAID構成 RAID構成 RAID構成
Ver 7.4/8.0/8.1/8.2/8/3系  PHP CGIタイプ Ver 5.1/5.3/5.6/7.2/7.4
モジュールタイプ Ver.5.6
 アクセスログ

両方のサービスともにインターネット上でサービスを提供する基本的な機能は十分に揃っています。高速化対応としては「CPI ビジネススタンダード」は、ストレージをSSD化、HTTP/2対応で1秒間に処理できるリクエスト数を大きく向上させ、アクセス集中時の安定性が増しました。

● WEBとメールの分離

CPI ビジネススタンダード」の大きな特徴は、ウェブ、メール、コントロールパネルを同一サーバーで運用せず、異なるサーバーに分離していることです。

サーバーを分けることで、利用特性が異なるウェブ、メール、コントロールパネルを、それぞれ適した構成と方法で運用することができます。また個別にアクセスを処理するため、互いのトラフィックに影響を受けることがなくなります。例えば、ウェブサーバーで障害が発生した時も、メールは影響を受けません。

また、「CPI ビジネススタンダード」はメール配信を強化しており、メールアドレスごとに容量上限設定ができること、そしてメールサーバーを東日本・西日本データセンターで冗長化しており、サーバー停止するリスクをほぼゼロにしています。

ココがポイント

アクセス集中時に、メール・ウェブ双方に影響が出ることを避けることができます。リスク分散にもメリットがあります。

バックアップ機能比較:信頼性の決め手

法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX 徹底比較 バックアップ機能比較

ハードウェア障害や操作ミス、外部からの攻撃など、まさかの時のデータ消失に備えたバックアップは、サイトの運営・早急な復旧に重要なポイントです。両社のバックアップ機能を比較します。

CPI ビジネス スタンダード 項目 WebARENA SuiteX 400GB
○ * 運営上
バックアップ

30世代
標準
バックアップ

1世代


有料オプション 3世代/7世代

データベース
バックアップ

有料オプション
リストア

有料オプション
外部
バックアップ
×

CPI ビジネス スタンダードが提供する「SmartRelease」運営上のバックアップは、サービス提供会社がデータの保全を図る目的で実施しているもので、WebARENA SuiteXはサイトで公開しています。
*「CPI ビジネススタンダード」は、サーバーのRAID構成などでデータ保全を図っています。
ユーザーサイドで利用するバックアップ機能については、CPIが提供する「SmartRelease」で標準バックアップ、リストアともに基本料金内で利用でき、ユーザー側でいつでも操作することが可能です。
操作性について
「SmartRelease」は自動でウェブ領域(テスト、公開)、データベース領域のバックアップを取得するため、取得漏れを防ぎます。
バックアップファイルはブラウザを通して「SmartRelease」コントロールパネルから確認できるので、バックアップファイル管理も不要になり、さらに「SmartRelease」コントロールパネルからすぐにリストアも迅速に行えます。

ココがポイント

「SmartRelease」では、バックアップのほか公開サーバーと同一のテストサーバー環境で作業を行えて、ボタン一つで公開サーバーへファイル移行が完了します。

セキュリティ比較:安全性の証

法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX 徹底比較 安全性の証「セキュリティ」比較

企業・公共団体サイトには欠かせないセキュリティについて比較します。
WEBサイト常時SSL化には欠かせないSSLサーバー証明書、WEB系セキュリティ、メールセキュリティの主要機能を抜粋しました。

CPI ビジネス スタンダード 項目 WebARENA SuiteX 400GB

CPI SSL 1枚
無料SSLサーバー
証明書
×
独自SSLサーバー
証明書

ルータ対応
ファイアウォール
WAF
各自で手配
× IPS
(不正侵入検知防御) 
× Dos対策

オプション
Web改ざん検知
マルウェア診断
Web改ざん検知
5Pまで無料
6P以降オプション
ウィルスチェック
スパムフィルター

低価格レンタルサーバーには基本的に付属している無料SSL証明書「Let's Encrypt」は、いずれのサービスも提供していませんが、「CPI ビジネススタンダード」には、国内SSLサーバー証明書「CPI SSL」が、1ドメイン分無料で提供されています。
WEB系セキュリティでは、CPIはWAF(Webアプリケーションファイアウォール)が標準装備WebARENA SuiteXはIPS、Dos対策が標準装備とサービスブランドによって重点ポイントが異なっています。

WAF は、ファイアウォールや不正侵入検知(IDS/ADS)が防御しきれないウェブアプリケーションの脆弱性に対する攻撃を防御しますので、企業サイトではWAFでセキュリティは確保できます。さらに厳重に運用する場合にIPS、Dos対策を検討するなど、自社のセキュリティポリシーに準じてサービスを検討しましょう。

■ さらに知っておきたい「ASVS」

OWASPアプリケーションセキュリティ検証標準(ASVS)(一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンターへリンク)とは、世界のセキュリティ専門家が集まり、設計・開発・脆弱性診断に必要となる要件を策定した検証標準で、CPIは、第3者のシステムテスト専門業者の診断の結果、厳しい要件を満たしています。

料金比較:コストパフォーマンスの要

法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX 徹底比較 料金比較

次に、「CPI ビジネススタンダード」と「WebARENA SuiteX」の料金を比較します。
料金はいずれも税込表示、「CPI ビジネススタンダード」は1年一括支払いの場合の1か月あたりの金額、「WebARENA SuiteX」は、スタンダードプラン「400GB」をクレジットカードで支払った場合の月額料金です。

CPI ビジネス スタンダード 項目 WebARENA SuiteX 400GB
無料 初期費用 無料
4,840円 月額費用 3,520円

CPI ビジネス スタンダードは、1年一括支払いの場合のみ初期費用が無料になることに注意しましょう。WebARENA SuiteXは、請求書の場合は初期費用3,300円になります。

支払い方法や期間で大きな違いがあり、特にCPIの初期費用は22,000円と大きいので、月額の割引も併せて考えると1年一括にメリットがあります。自社の支払い事情に合わせて検討しましょう。

各サービスごとの料金内訳は下記の通りです。

CPI ビジネス スタンダード

コース分けはなく、支払期間によって初期費用や月当たり金額が変わります。12カ月契約(一括払い)ですと、初期費用はかからず月当たり金額4,840円で最もコストがかかりません。2023年9月15日に価格改定実施です。

初期費用 月額費用 *1 一括払い金額
無料 4,840円 58,080円 / 12ヶ月
22,000円 5,170円 31,020円 / 6ヶ月
*初回のみ 53,020円
22,000円 5,500円 16,500円 / 3ヶ月
*初回のみ 38,500円

*1 一括払いを月当たりに換算した金額
*税込表示:最低契約期間は3カ月
*支払期間:一括支払い、前納のみ
*支払方法:銀行振込、クレジットカード決済、Pay-easy

WebARENA SuiteX スタンダード

ディスク容量の違いで「300GB」「400GB」の2つのメニューがあります。
2023年7月1日より、スタンダードプラン300GB 年一括支払いのみ料金変更です。

ここに注意!

「300GB」は最低利用期間が1年なので、年払いしかありません。

ディスク容量 支払方法 初期費用 年額料金
300GB/年一括払い
(メール・Web共用)
クレジットカード 無料 23,975円
請求書 3,300円 23,975円

■ ここに注意!

「400GB」は最低利用期間が3ケ月ですので、月払いができます。

ディスク容量 支払方法 初期費用 月額料金
400GB/月払い
(メール・Web共用)
クレジットカード 無料 3,520円
請求書 3,300円 3,520円

*金額は税込表示です。

SLA(品質保証制度)比較:信頼性の目安

法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX 徹底比較 SLA(品質保証制度)比較

レンタルサーバーの安定稼働を保証するサービス品質保証制度(SLA)について比較します。

CPI ビジネス スタンダード 項目 WebARENA SuiteX 400GB
100% サービス
品質保証
100%
WEB 対象サービス WEB
1)99.99%~100%未満    5%
2)99.90%~99.99%未満    10%
3)97.99%~99.90%未満    25%
4)90.00%~97.99%未満  50%
5)90.0%未満    100%
※月額利用料を100%とした場合
返金率 1)99.99%~100%未満    5%
2)99.90%~99.99%未満    10%
3)97.99%~99.90%未満    25%
4)90.00%~97.99%未満  50%
5)90.0%未満    100%
※月額利用料を100%とした場合

WEBサーバー稼働率が100%を下回った場合、一定の割合で減額します。両サービスともに減額率など差がなく、信頼できるサーバーと言ってもいいでしょう。

サポート比較:安心の理由

法人向けレンタルサーバー CPI ビジネス スタンダード vs WebARENA SuiteX 徹底比較サポート比較

それでは両社のサポートサービスについて比較します。

CPI ビジネス スタンダード 500GB 項目 WebARENA SuiteX 400GB
24時間365日有人監視 運用監視体制 24時間365日有人監視
 オンライン
マニュアル
オンライン
サポート
× 電話サポート ×
メールサポート

(有料)
24時間365日
TEL&メールサポート
×
無料・有料 移行支援 有料

いずれも日本を代表する通信系企業なので運用監視体制は申し分ありません。さらにより安心感のある24時間365日電話&メールサポートは、レンタルサーバーサービスでは数が少なく、CPIでは月額990円(税込)で対応しています。(コロナ対策のためCPIでは電話サポート休止中)

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まとめ

安定感・信頼性の高さは問題なし

生成AIの進展とともにネットビジネスのニーズが高まっており、その基本となるレンタルサーバー選びは極めて重要です。特に信頼性・安定性が高く大企業を中心に利用実績のある「CPI ビジネススタンダード」と、NTTPCコミュニケーションズ「WebARENA SuiteX」は、それぞれのメリット・特徴がありますので、自社のニーズに合わせてじっくりと検証し、今後のネットビジネスに活かしましょう。

*CPIのロゴは 株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ の商標です。
*WebARENA、SuitePROはNTTPCコミュニケーションズの登録商標です。

記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅
株式会社ストレン 社長
情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
ネットショップ実務士レベル2
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修

当サイトは10年以上のホスティング経験からレンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステーマを中立の視点から比較評価し始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。

【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。
2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。