【市場調査】サブスクの最大のメリットはコスト削減 ~今後の企業向けサービスの成長期待も~

2021年1月31日

【市場調査】サブスクの最大のメリットはコスト削減 ~今後の企業向けサービスの成長期待も~

サブスクとはサブスクリプションのことで、「定額制サービス」「定期購入」と解されることも多く、毎月あるいは毎年など一定期間に、一定の金額を継続して支払うことで商品や無形のサービスなどを利用できるサービスです。
当サイトで解説しています「ネットショップ作成サービス」や、「レンタルサーバー」「ドメイン」などITサービスもある種のサブスクに当てはまりますし、最近ではファッション・家具や料理・映画など様々なサービスに広がりを見せています。
今回は、株式会社和田工房が「サブスク」に関する調査を公表しましたので解説します。

調査概要

調査手法:インターネット調査
対象者条件:有識者
対象人数:1,121人
調査期間:2021年1月13日(水)~2021年1月14日(木)
モニター提供元:ゼネラルリサーチ

個人で利用されているサブスクは?

個人で利用されているサブスクアンケート結果

個人向けのサブスクサービスのうち、実際に利用しているものを複数回答可で聞いたところ、「動画配信」(28.1%)、「音楽配信」(21.3%)、「ショッピング」(6.0%)、「電子書籍」(5.4%)とIT系サービスが上位を占めています。
移動を伴うことなく自宅で手軽に楽しめるスタイルが、2021年のトレンドにフィットしていると考えられますが、「家具・家電」(4.1%)や「ファッション・美容」(3.3%)など、モノや移動を伴うサービスも少しづつ増えています。

ココがポイント

ステイホームで自宅で楽しめるサービス、受け取りができるサービスがあることがサブスクを始めた動機という答えが多いのですが、サブスクを利用しない理由を見てみましょう。

■サブスクサービスを利用していない理由
・コスパ的にどうなのか様子を見ている(30代/女性/福岡県)
・どのサブスクを利用したらいいか迷っているから(30代/女性/山口県)
・システムがよくわからないから(40代/男性/大阪府)
・料金分の利用ができるか分からない(50代/男性/新潟県)

まずはサブスク自体の認知度向上メリットの打ち出し信頼感の醸成が必要ということが分かります。

ビジネス向けサブスクは苦戦中

ビジネス向けサブスクアンケート結果

次にビジネス向けサブスクの現状リサーチでは、利用しているは「12.1%」とまだまだ少なく、利用しているサービスでは「郵便・配送」が31.9%で1位、「WEB制作」が29.6%で2位、「業務管理」が28.2%で3位となっており、「シェアオフィス」「請求業務管理」「名刺管理」と続きます。

繰り返し利用することでコストがかさむサービスや、専門性の高い業務管理、専門家のアドバイスなどがサブスクで利用・代用されている傾向にあります。

ココがポイント

「レンタルサーバー」や「ドメイン」など、継続利用しているサービスが入っていませんが、当たり前すぎてアンケート主催者もサブスクと意識せずアンケート項目に入っていないことも考えられます。

ビジネス向けサブスク導入のメリットは?

ビジネス向けサブスク導入のメリットアンケート結果

それではサブスクを取り入れることでどんなメリットがあったかを見てみましょう。

「コスト削減に繋がった」「業務改善・効率化に繋がった」「業務に関係する社員の負担を軽減できた」など金銭的・時間的コストの削減が最も多く、「時代の変化に合わせやすくなった」のようにサブスクリプションで継続することで最新の情報や技術を取り入れやすくなったことも大きなメリットの一つです。

ココがポイント

オフィス関連や制作ツール、ネットミーティング関連ソフトウェアのサブスクリプションモデルへの転換もサブスク利用促進へ大きく影響を与えています。

サブスクの今後は?

サブスクの今後についてアンケート結果

最後に、サブスクの今後について聞いたところ「さらに浸透していく」は40.2%が「はい」、59.2%が「いいえ」という結果となりました。
現在の利用率が1割強ということを考えますと、4割の方が「はい」と答えたことはポジティブに受け入れていいのでしょう。

ココがポイント

サブスク市場は、2019年度6,835億円→2020年度7,873億円、前年度比15.2%増と成長が見込まれており、今後の動向に注目が必要です。

出典

プレスリリース 株式会社和田工房

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まとめ

今後の成長も見込まれる

個人利用は、「こんなものまでサブスク!」という斬新なアイデアなど幅広い広がりからユーザーを増やしていますが、企業用途はニーズが限られているため、現状では多く利用されているとは言えません。
一方で、継続利用・コスト削減というモデルはビジネスとしては使い勝手が良いため、サービスの開発によりさらにビジネス用サブスクが成長することも見込まれます。

サブスク提供側も、利用者側も従来の発想を捨て、より新しいサブスクサービスを創造し、コロナの影響による不景気を乗り越えるよう前に進んでいきましょう。