ネットショップの始め方1:WEBショップ通販開業前、実店舗販売と違いを知る

2023年10月16日

ネットショップの始め方1【心構え編】~事前に知っておきたいこと~

「ネットショップ・ネット販売で国内・海外に進出したい!」「実店舗の商品をネットショッピングで広く購入してもらいたい!」「アパレルブランドを立ち上げて成功し、年収をアップさせたい!」などの理由から、副業でネットショップを始めたいという一人で運営する個人から、メインビジネスとして越境ECで自社ECサイトを立ち上げたい中小・中堅~大手企業まで増えています。

そして、ネットショップを立ち上げた後は、次の課題として「アクセスと集客力をアップし認知度を上げる」、さらに「ネット上での売り上げを増やす」、「実店舗への来店を促進する」など、取り組みべきことが多くあります。

ただ、ネットショップ経営を始める前に知っておきたい大切なポイントがあります。このことを知っておくこと・意識しておくことで、むしろ開店後に軌道に乗るまでの売れない時期が短く、売り上げをより早くアップする近道になることもあります。逆に、知らずに前へ進むことは失敗のリスクが高くなりますのでおすすめできません。
このページでは、ネットショップについて、スタート前に知っておくべき重要な点・考え方について解説します。

インターネットビジネスの現状を知る

ネットショップ、ECビジネスの前に、インターネットビジネス全般についてざっくりと把握をしましょう。

難易度ランキング=難しさに違いが

自社サイトやホームページ・ブログを作成して公開する、いわゆるインターネットビジネスは、顧客・ユーザーに「サイトを見てもらいたい」「購入してもらいたい」など、なにがしかの“行動=Action”を求めています。まずは、人を動かす難易度で3つのパターンに分類し、自分や自社が行おうとしているインターネットビジネスが、どの分類に当てはまるか一覧で確認しておきましょう。初めてネットショップに取り組む初心者の方がネットショップ成功に向けて進む第一歩は、難易度の低い形態からスタートするのがおすすめです。

■ 難易度:低(易しい)
サイトの閲覧・無料登録など

サイトを見て企業やブランド、商品を知ってもらうこと比較的簡単なのは、サイトを見て企業やブランド、商品を知ってもらうことです。

ユーザーに求める行動は、PCやスマホでのサイト閲覧・場合によってはお問い合わせや無料会員登録などもありますが、ユーザーにとっては移動や費用を求めないサイト閲覧のみですので、ハードルがとても低く、検索エンジン上位対策やSNSでの告知、場合によっては検索広告・ディスプレイ広告などで達成できるものです。
インターネットビジネスの中では、ネットビジネス未経験者でも最も簡単に実現できる部類に属します。

■ 難易度:中(やや易しい)
ネット通販での購入適している分野)
■ 難易度:中(やや難しい)
ネット通販での購入適していない分野) 

サイトで商品を買ってもらうネット通販次は、サイトで商品を買ってもらうネット通販です。
パソコンやスマホを閲覧し、ユーザーは移動を伴わず、ネット上での購入で完結するため、サイトの閲覧や登録よりはハードルが高いものの、決済手段の多様化でネット通販でのショッピングはハードルが低くなりつつあります。やや特殊ですが、アプリ販売は商品の発送がなく購入後即取引終了としますのでさらにハードルは下がります。

注意点は、ネットショップに適している商品・業界と、適していない商品・業界で難易度は異なりますので、次の項目(ネットショップの難易度を知る)で詳細に見てみましょう。

■ 難易度:高(難しい)
お店などへの訪問・来店

人を動かす、ユーザーに動いていただく最も難しいのは、サイトを閲覧したうえで時間・金銭的コストをかけて実店舗に来店してもらうこと、リアルイベントに参加していただくことなど、人を動かす、ユーザーに動いていただくことです。

飲食店や居酒屋などお店に来てほしいのでホームページを始めたい、という方は、実は最も難しい分類のネットビジネスを始めようとしていること、なぜなら他人に移動を伴う行動を促すことは極めて難しいことを認識する必要があります。
実店舗に来ていただくための動機付けやユーザーのメリット、他店との違いなどを明確に見える化し、ホームページで訴求しなければなりませんので、自店の強みなどを事前に分析しておきましょう。

「サイトを公開したらネットショップですぐ売れると思った」というのが、よくある誤解の一つです。実店舗で販売してるからサイトさえ始めればすぐ売れるのでは?と考えることもわかります。しかし、ネットショップもビジネスの一つなので、すぐに売り上げが上がるほど現実は甘くありません
自社で行おうとしていることが、上記のどれで、どのくらい難しいことなのかを事前に理解しておきましょう。取り組みは継続・長期に渡りますので、意識改革が重要です
解説です
解説です

ネットショップの難易度を知る

ネットショップの難易度を知る

次に、難易度:中のうち、ネットショップに適している/適していない商品・業界について考えてみます。
現実の店舗では様々な商品が売られていますが、では全ての商品をインターネット販売することが適切かどうか?について考えることは、ネットショップを始めるうえでとても大切なポイントです。

売りやすい商品・分野の特徴

ネットショップに売れるコツがあるとすれば、まず第一に「ネットで売りやすい商品」に絞り、さらに売る方法に磨きをかけることでしょう。一般的に、ネットショップで販売されている商品の中で、成功しやすい売れる商品の特徴は下記のとおりです。

  1. 高い知名度・認知度があるオリジナルブランドや商品
  2. 一定の保存がきき宅配に向くブランド・商品
  3. 独自性のあるブランド・商品
  4. 近くでは簡単に手に入らない希少価値のあるブランド・商品
  5. 他社より安い価格設定ができるブランド・商品
  6. サイズや手触りなど、確認の必要性がないブランド・商品
  7. 重量のかさばる商品
  8. 定期的に購入したい商品

ネットショップで売りやすい商品・分野などの特徴ネットで売れるものとしては、有名ブランドのアクセサリーや独自性のある手作りのハンドメイド商品を取り揃えたネットセレクトショップや、機能で差別化できる家電、価格競争力があるアパレル系ファッションやコート、下着などサイズ確認の必要性が低い商品などがあり、ネット通販で販売しやすい部類に属する商品を取り扱うことは成功率が高まります。
また、運ぶのに苦労する特定産地のお米や、毎月購入する食品など消耗品の定期購入はネット通販の強みでもあります。

ココがポイント

アパレル(主に服)は、かつてネット通販に適していないといわれました。しかし、1回購入すればユーザー側でもサイズの判断ができるうえ、企業側もビッグデータやAIで、ユーザーに最適なサイズ・デザインを提案できるように進化しているため、ネットでの販売額も大きくなっています。技術の進歩で、かつてはネット通販に適していなかった商品でも販売額が増大する可能性を秘めています。

売りにくい商品・分野の特徴

一方で、ネット通販では販売しにくい商品、差別化が難しい商品についてです。

  1. 知名度・認知度がない、低いブランドや商品
  2. 保存がきかない宅配に向かないブランド・商品
  3. 独自性の少ないブランド・商品
  4. 近くで容易に入手できるブランド・商品
  5. 価格競争ができないブランド・商品
  6. サイズや手触りなど、確認の必要性があるブランド・商品
  7. 数百万円以上と極めて高額で、説明などが必要・法的規制がある商品

ネットショップで売りにくい商品・分野などの特徴近所のお店やスーパーなどどこでも購入でき、保存のきかない一般的な生鮮食料品・野菜・肉・お菓子や、商品の特徴で差別化ができない一般的なシャツや衣類等はネット販売向きではないでしょう。
仕入れ価格が高いなどの理由から価格を引き下げられず価格競争ができない商品、微妙なサイズ感や着心地、履き心地が求められ実店舗でのユーザーの確認が必要な紳士靴・スーツ、家や土地など高額・法的規制がある商品などは、ネット通販では売り上げを上げることが極めて難しい、もしくは売ること自体が不可能な売れない商品です。
安易なネットショップ儲かる商材を求めるのではなく、向き不向きの商品を徹底的に熟考して、販売する商品を絞り込むようにしましょう。

ココがポイント

特に、実店舗でネット通販に向いてない商品を販売されているケースは注意が必要です。ネットショップで継続して売り上げを増やすためには、ネットショップ/WEB/SEO/マーケティングに精通し運営する技術や情報が必要です。実店舗の商品ではネットショップで売るものが無い時、別途仕入れる・商品をアレンジするなど工夫が求められます。一般企業の1年以内の廃業率は40%、ネットショップの廃業率は30%と言われており、一般企業に比べるとやや低いものの安易に考え前に進めると“閉店”という大変なことになりかねませんので、慎重に進めてください。

2つの誤解を解消する

ネットショップは運用が楽

ネットショップによくある誤解のうち、最も多く、そして失敗の原因となるものがあります。それは・・

ネットショップは始めるのが楽なので、売り上げも簡単に上げられる、運用が楽。

というものです。

ネットを取り巻く環境が激変

サイト=ネット上のチラシ・パンフレットという見方2000年から2010年代前半までは、サイト=ネット上のチラシ・パンフレットという見方が中心で、ホームページ制作会社が作ったサイトをそのまま更新せず置いておいても通用する時代が確かにありました。 それは、ネット上にサイトが少なく、他社も含めてサイトをまめに更新する文化が少なかったため、サイトがあること自体が(更新しなくても)競争に勝つことを意味していました。

ところがグーグルは、サイトの内容や更新頻度、ユーザーの役に立つかどうかを判断し売り上げに大きな影響を与える検索順位を頻繁に変動させる方式を取ったことで状況が一変
ユーザー目線で「役に立つ」情報を配信しているか、新しい情報を配信しているか、更新をまめに行っているかで、ネットショップを含むサイトの検索表示順位が大きく変わり、2020年代は売り上げに影響が出るネット環境となっています。

さらに、ネット上には、数百万以上のサイトがあり競争が激烈です。また、簡単に始められるため、日々 ネットショップ・サイトは増加の一途、さらに毎日更新するショップもあり、1度サイトを作成して、 更新無しでは売れ続けることは極めて困難です。ネットショップは、実店舗と同等、もしくは それ以上の激しい戦いをしなければならないことを肝に銘じておきましょう。

外注すれば大丈夫

外注すれば大丈夫、という誤解

もうひとつの誤解は、外注して社外の専門家に依頼すればネットショップは成長する、というものです。

WEB制作会社で、費用をかけてきれいなサイトを作れば自然と売り上げが増える。

クライアント(お店側)の要望を聞いて、デザインを中心に制作するWEB制作会社のホームページ作成手法と、サイトに集客する・サイト来訪者に購入してもらうサイトの作りは、そもそも目的が異なる場合があります。WEB制作会社は、ネットショップの売り上げまで保証するケースはほぼありませんので、自らで売れるための研究・サイト修正を行うことが肝要です。

外注に任せておけば、サイトもネットショップも成長しつ続ける。
コンサルタントなどの一度・数回の相談で、ネットショップ対策が完了し売れ続ける。

自社の商品・サービスをもっとも知っているのは自社です。自ら新しい情報・深い情報を継続してサイトで配信し続けることが他社より価値があるショップとなる重要なポイントです。
外部の専門家・コンサルタントは、あくまでもブレーンとして活用しながら、サイトの更新は自ら責任をもって行う「内製化」が、サイトの成長とネットショップの売り上げ向上には必須の要素です。

まとめ

ここがポイント

  • インターネットビジネスの難易度がどのくらいかを知りましょう
  • 何を売るか、ネット通販に向く商品・業界を事前に勉強しましょう
  • 自社商品を最も知るのは自社・自店。できる限りショップの内製化を目指しましょう

まずは現実を知ることから始める

ネットショップ作成サービスが充実しており、オリジナル商品やブランド・メーカー品を販売するショップを立ち上げるのは比較的容易になりました。

ネットショップ運営の正しい道とは?しかし、ネットショップを始めることとネットショップで売り上げを増やすことは同意ではありません
インターネットビジネスの現況や、ネットショップ開業前に知っておきたいネットショップの立ち上げ方や運営のやり方をネットセミナー・本・成功事例・失敗事例からインプットし、次のステップとして自社に適したネットショップ作成サービスはどこがいいかを選び、そして構築することは、一見遠回りのようで実は最短距離なのです。

ネットショップの情報収集に

ネットショップ売れない時期にこそ、情報をインプットする時間がたっぷりあります。これからネットショップを始める方、すでに運営しているショップオーナーが、手軽に情報をインプットし学べるように定番のネットショップ・通販関連情報サイトをまとめています。最新情報に成功事例、支援策や助成金・補助金情報等、無料の情報源を積極的に活用してください。

ネットショップの専門メディアで情報収集
ネットショップの専門メディアサイトまとめ~毎日の情報のインプットと積み重ねが次につながる

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記事作成者プロフィール

佃 直毅
佃 直毅株式会社ストレン 代表取締役社長
ネットショップ実務士レベル2
情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修

当サイトはネットショップ作成サービス/ECカートを中立の視点から比較評価し、始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。

【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。

【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)