コロナウィルスの影響ですっかりライフスタイルが変わってしまった感がありますが、ネット通販・ネットショッピングについてどのように変化しているのか、総務省統計局が2021年6月4日に発表した「家計消費状況調査」で確認しておきましょう。
1年前と比べた支出金額は?
2020年4月と2021年4月を比較したネットショッピングの支出額は、22.3%の増加。また、1世帯当たり(2人以上)の支出額も10.5%の増加となりました。
「ネットショッピングの支出額の推移」折れ線グラフでは、2020年4月とコロナ前の2019年4月と比べても、2021年4月が上回っていることが分かります。ネット通販で商品やサービスを購入するというスタイルが定着しつつある状況が確認できます。
ネットショッピングを利用している世帯割合は?
次にネットショッピングを利用している世帯の割合を確認しましょう。
2020年4月は47.3%に対し、2021年4月は52.4%と5.1%上昇し、5割を越えています。
折れ線グラフでは、2021年に入り常に50%を上回っており、ついに過半数を超える世帯でネット通販・ショッピングを利用していることが明らかになりました。
何の購入・支出が増えている?
それでは、どういった分野の商品やサービスが利用されているのでしょうか?
2021年4月のネットショッピング全体に影響を与えている項目は「旅行関係費」で、名目増減率が207.3%、名目寄与度が5.40%となっています。
次いで、「衣類・履物」「食料」「チケット」と並んでいます。
コロナショックが起こってからは、巣ごもり消費の「衣類・履物」「食料」のほか、「家具」「家電」が上位を占めていましたが、2021年4月には「家具」「家電」が外れ、「旅行関係費」「チケット」が入るなど、巣ごもりと外出系の混在という状況となりました。
特に、名目増減率の上昇率が「旅行関係費」では207.3%、「チケット」に至っては294.3%と驚異的な伸びを示しています。
ココがポイント
コロナ疲れが目に見える形となって現れましたね。「旅行関係費」「チケット」の名目増減率の上昇率が大きく見えますが、その前の落ち込みも極端でしたので、過去の数字を取り戻しつつあるというのが実態でしょう。
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出典
総務省統計局 「家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について」
まとめ
旅行需要に明るさが
緊急事態宣言の延長やワクチンの拡大、東京オリンピック開催の不安要素、そしてコロナ疲れなどまだらな要因が、2021年4月のネットショッピング利用状況に大きな影響を与えています。
一方で、ワクチンが普及し集団免疫の獲得が近づき、平常の経済状態に戻ったときにネットショッピングがそのまま増え続けるのか、または外出消費が爆発的に増加し、ネットショッピングが逆に減少するのかは今のところ予測が困難です。
ネットショッピングに携わる個人・企業は、2021年後半にどんな状況でも対応できるよう、そろそろアフターコロナに向けて備えを始める時期と言ってもいいでしょう。