コロナウィルスの影響で巣ごもり消費が拡大し、自宅などで情報を検索する機会が増加しています。ユーザーがどのような考えで収集活動を行っているのか、検索方法は?広告に対するリアクションは?など「コロナ禍のインターネットでの情報収集」に関する実態調査を株式会社プラストが実施し公開しました。その内容について見てみましょう。
調査概要
対象者条件:全国の20代~50代男女
対象人数:1,067人(男性533人、女性534人)
調査期間:2021年3月9日(火)~2021年3月10日(水)
モニタ提供元:ゼネラルリサーチ
コロナで情報収集・検索が増え、主な端末はスマートフォン
最初に、「コロナの影響でインターネットの利用機会が増えたかどうか」を質問したところ、「非常に増えた」が17.1%、「やや増えた」が30.9%となり、「変わらない」の49.7%に迫る数字となっています。
次に、「主な利用端末」を聞いたところ1位が「スマートフォン」の62%、2位が「パソコン」31.6%、3位「タブレット端末」4.9%という結果になりました。
コロナ禍で情報収集・検索の機会が増え、主要端末はスマートフォンという実態が浮き彫りになりました。
ココがポイント
巣ごもり消費の拡大を裏付けるデータですね。事業者はスマートフォンを軸にしたサイト制作・集客を心がける必要があります。
店舗・施設を選ぶときは「場所」で検索が断トツトップ
次に、「お店や施設を選ぶときにインターネットでどのようなことを検索するか?」と聞いたところ、圧倒的に「場所」で71.4%、次いで「通常のメニュー・取扱商品の種類」が47.6%、「営業時間・休日」が43.4%となりました。
ココがポイント
実際に訪問を考えているケースが多いので、場所を詳しく知りたいニーズがあるのは納得です。グーグルマップやグーグルマイビジネスを設定して、顧客が訪ねやすくすること、検索で場所からお店や施設を探しやすくすることも今後は重要になります。
段階別の検索時キーワード数の違い
それでは、まだ漠然と情報を集める「情報収集時」と、具体的な行動を決めた後の「行動決定後」で、検索動向が違うのかを調査した結果です。
■ 情報収集時の検索ワード数
■ 行動決定後の検索ワード数
漠然とした情報収集では2ワードが多く、行動が具体的になると3ワードが増える傾向があります。男女では、より細かく検索するためか女性のほうが3ワードの比率が増え、男女ともに50代が3ワードでの検索比率が最も高くなっています。
ココがポイント
実際の行動を伴うということは、顧客になる確率が高いので、3つめの検索ワードを意識したサイト作りを心掛ける必要があります。特に50代をターゲットにした店舗・サービスは特に重要です。
サジェストキーワードの利用頻度は高い
次に、サジェストキーワードが利用されているかどうかについての設問です。
サジェストキーワードとは、検索窓にキーワードを入力した時に表示される予測変換候補のことで、例えば「ネットショップ 無料」で入力した時に表示される「比較」「開設」などが当たります。
「検索時にサジェストキーワードで検索するか?」どうかを聞いたところ、男性で「必ず検索する」「気になる候補があれば検索する」を合わせて73.8%、女性で77.1%と極めて高い比率となりました。
ココがポイント
利用頻度は高いものの、ユーザーが思いつかなかったワードを提案してくれますので、サジェストキーワードが利用されることは想定できます。逆を言えば、事業者も事前にサジェストワードを確認できますので、その言葉を入れ込んで記事を作成しておくことは集客のポイントです。
検索結果掲載は1ページ目が勝負の境目
次の設問は、特に事業者の関心の高い項目で「表示された検索結果のページはどれくらい見ているか?」という質問に対し、1位は「最上位に表示されたものだけを見ている」が8.8%、2位が「上位5項目くらいに表示されたものを見ている」が35.4%、3位「1ページ目に表示されたものを見ている」32.1%となっています。
つまり、1ページ目だけしか見ないユーザーは76.3%もあり、検索エンジン対策を行う事業者は、この点を意識する必要があります。
ココがポイント
1ワードの最上位(1位)掲載はほぼ困難ですので、3ワード程度のロングテールで1ページ目に掲載されるようSEO対策を進めることが最初の目標となります。
リスティング広告の効果は意外と小さい
検索結果のさらに上位に表示される広告、リスティング広告にアクセスするかどうかの質問です。
「必ずアクセスする」は6.9%にとどまり、「ある程度アクセスする」27.7%と合わせて34.6%と過半数には届きませんでした。
一方で「あまりアクセスしない」42.3%と最も多く、「絶対にアクセスしない」と合わせて65.4%となりました。
ココがポイント
検索結果の精度が高まり、検索する目的に近い検索結果が表示されるため、広告まで見る必要性に疑問符が付く、という仮説も成り立ちます。
出典
プレスリリース(PR TIMES) 株式会プラスト
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まとめ
検索ワードを意識したネットショップサイトを
今回の調査の結果は、実店舗はもちろんネットショップにおいても、場所の重要性・検索エンジン対策の方向性・広告の必要性など示唆に富んでいます。
新しいマーケット・ユーザーの流れを捉えて、自社ネットショップの改善に取り組んでまいりましょう。
記事作成者プロフィール
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ネットショップ実務士レベル2
情報セキュリティマネジメント
2級知的財産管理技能士
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトはネットショップ作成サービス/ECカートを中立の視点から比較評価し、始める・切り替える方の立場に立った情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。
【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)