ビジネスの場で当たり前のように行われている紙ベースの名刺交換の風景・・・ところが“新しい生活様式”では、紙の名刺交換ではなく、オンライン・デジタルによる名刺(データ)のやり取りを行うように求められています。
とはいうものの、具体的にどうすればいいという指標もなく、デジタル名刺を作る手間もあり、しかもデジタル名刺の作成や管理にコストをかけていられない、という諸々の問題もあります。そこで今回は、当座のオンライン・デジタル名刺疑似交換とデジタル管理をコストをかけずに行う方法を解説します。
オンライン・デジタル名刺交換へ移行時の課題?
最初にクライアントへ訪問した時には必ず儀式のように交わす「名刺」ですが、2020年春以降は紙ベースでのコロナ感染を防ぐために、名刺交換はオンラインで行うよう、新しい生活様式で提言されています。では具体的にはどのようにすればよいのでしょうか?
①理想形
②現実的な対応
③最低限の対応
④従来の対応
今後対応すべき方法は?
4パターンのうちそれぞれ長所・短所があります。
②現実的な対応は、紙を媒介していますので間接的なオンライン名刺交換にはなります。
③最低限の対応は、すぐできる対策にはなりますが、交換する名刺が多い場合煩雑で入力ミスなどもあり、しかも時間もかかりますので効率的な方法とは言い難い面もあります。
④従来の対応は、コロナの感染防止の点からは避けたほうが得策です。
ということで4つの方法の中では、②現実的な対応が最も適応しやすい方法ではとみております。
今ある紙の名刺を利用しながら、スマートフォンにインストールしたデジタル名刺管理アプリでお互いが撮影・読み取りして、効率的に管理することが完全なオンライン名刺交換が普及するまで、当面のオンライン名刺交換・管理の代替手段となるでしょう。
ただ単に名刺をスマホで撮影するだけでは、何百枚もたまって管理が煩雑になりますので、管理アプリを使って効率化するのがポイントです。また、名刺管理にコストをかけたくないという個人・中小企業も多いことから、無料で管理ができるアプリが求められています。その代表的なアプリ・サービスを見てみましょう。
すべて無料で使える名刺管理アプリ「myBridge」
名刺管理アプリ「myBridge(マイブリッジ)」は、LINE株式会社が無料で提供しており、スマートフォンにインストールすれば誰でも簡単に利用することができます。SNS連携など名刺管理サービスにはありがちな複雑な機能を絞り込み、「シンプル・無料・無制限」をコンセプトにした名刺管理に特化したアプリです。
なお、LINEアプリとは独立したアプリですが、取り込んだ名刺データをLINEで共有することも出来ます。
主な機能は下記のとおりです。
- 1日に入力できる名刺の枚数は無制限
- 名刺を撮影するだけでOCR&人力でデータ化
- Excelファイルでダウンロードできる
- 社内で名刺を共有・管理できる「共有名刺帳」
- 郵送すればまとめてスキャン・データ化「おまかせスキャン」
- 名刺登録した相手方から電話の場合、画面にデータ表示される
2020年春の段階ではすべて無料(広告表示なし)で利用できます。「myBridge」は、名刺を管理したい個人や中小企業に向けたサービスなので、全国で約8,000万ユーザーが利用しているLINEアプリと組み合わせれば無料で名刺管理・共有が簡単にできますし、クライアントとの連携も可能です。
myBridgeの始め方
それでは、クライアントとの“オンライン名刺交換”を想定して、myBridgeのインストールから始めましょう。
具体的な登録・作業の流れ
1:App StoreもしくはGoogle Playストアから「myBridge」をダウンロードして、インストールします。「始める」をクリックして次に進みます。
2:会員登録を行います。「LINEで会員登録」「APPLEで会員登録」「メールアドレスで会員登録」いずれかを選択し会員登録を完了します。
3:「写真の撮影と動画の記録の権限」の許可をし、名刺の撮影ができる準備を行います。
4:それでは名刺の撮影を行います。まずは管理者である自分の名刺を登録しましょう。「自分の名刺を撮影」をタップします。
5:横名刺、縦名刺のいずれかを選んで緑枠の中に名刺を入れて撮影ボタンをタップします。
6:OCRで読み込み、クラウド上で手入力で作業が進みます。1分程度で作業が終了しましたら通知が来ますので、「名刺帳」で確認しましょう。
7:続いて名刺交換をした相手方の名刺を同じ作業を行って登録します。
「紹介順」をタップすると、交換日順・名前順・会社名順で並び替えができます。
名刺をクライアント先で提示してもらって、myBridgeで撮影すれば、データ化&登録されます。これで紙の名刺をいただく必要はありませんので、感染リスクはゼロになります。またmyBridgeの登録は人力で人の目を通していますので、時間はかかりますが精度が高まるメリットがあります。
その他の代表的な名刺管理サービス
さらに、データ共有やSNS連携、ダウンロード管理などを活用したい場合はその他の無料・有料サービスもあります。
●Sansan「Eight」
(名刺アプリEightのほか、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」も)
●Wantedly「Wantedly People」
(同時に10枚を瞬間データ化できるメリットも)
まとめ
コロナの影響で日常の生活のみではなく、ビジネスシーンにも大きな変革が求められています。名刺交換は、長年疑いもなく行われたビジネス慣行で、デジタルに転換するには大変ですが、この機会にこの習慣を見直すことで、名刺情報の効率的な管理、名刺をファイルするなど整理をしなくていい、出先で必要な時いつでもピックアップできるなど、メリットも多くあります。
災い転じて福となす
前向きに捉えて、ビジネス変革に積極的に対応して、ビジネスがさらに発展成長するよう取り組んでまいりましょう。
記事作成者プロフィール
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株式会社ストレン 代表取締役社長
MCP,2級知的財産管理技能士
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトでは中立の視点から生活に役立つ情報、ツール・グッズ等ハードウェア、娯楽・エンタメに関する情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業へユーザー移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。
【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)