新型コロナウイルスの影響で、売り上げが激減した企業や個人向けに資金面で支援する「持続化給付金」制度の速報が2020年4月27日に経済産業省より公表され、5月8日より支給が開始されました。そして、5月8日に支払額について若干の変更も予定されております。
条件や申請方法など情報量が多くわかりにくいため、今回は時間がない方・要点だけ手っ取り早く知りたい方向けに知っておくべきポイントを絞って解説します。その後、具体的な手続きなどを進めてください。
現金はビジネスの血液ですので、自社や自分に当てはまる場合は積極的に申請していきましょう。
情報まとめ
公開された概要や具体的な条件、申請方法、そして公開情報をもとに分かりやすく解説されたニュースページを下記に列記します。特に経済産業省のサイトは複雑で、どこに何があるか分かりにくいので、ここから情報を確認していただけるようまとめました。
それでは、知っておきたいポイントを絞って解説します。
もらえる要件とは?
ざっくり言いますと・・・
2019年以前から事業を行っていて、今後も続ける意思があること。
2020年1月~12月の間で、ひと月でも売上が前年同月比50%以上減っていること。
そして法人の場合は2020年4月1日時点で、資本金の額又は出資の総額が10億円未満もしくは常時使用する従業員数が2,000人以下であることです。
つまり、1か月でも売上(事業収入)が50%以下になった中小企業・個人事業主はほぼ要件に当てはまるということで、さらに新規創業された方や、途中で法人化された方なども特例の算定式や証拠書類がありますので大丈夫です。
中小法人等向け要件

引用:経済産業省 以下同じ
個人事業者等向け要件
いつからいつまで申請できる?
補正予算の成立した翌日(2020年5月1日)が申請開始日となります。
また申請期限は、2021年1月15日まで(電子申請の送信完了締切は1/15 24時まで)ですので、忘れずに申請を行いましょう。
申請方法は?
基本的には持続化給付金の申請用HPから申請を行います。
令和2年度補正予算の成立後に公表予定ですので、それまでに申請の手続きの概要・必要な書類などを理解しておきましょう。
中小法人等申請方法・必要書類
個人事業者等申請方法・必要書類
いくらもらえる?
ここが最も知りたい点です。中小企業と個人事業者で異なりますので確認しましょう。
法人は200万円まで、個人事業者は100万円まで
※ただし、昨年1年間の売上からの減少分が上限です。■給付額の計算方法
前年の総売上(事業収入)―(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)
※金額は10万円単位。10万円未満の端数があるときは、その端数は切り捨て。<追記>
*2020年5月8日 端数を10万円単位から1円単位に見直すとのニュースがありました。
前年の売上といっても会社によって決算期が違います。気を付けるポイントは「どの月で申請するか」で前年度も変わりますし、もらえる金額が変わってきますので特に大切です。
少しわかりにくいので事例で解説します。
事例
<3月決算の法人が対象月を2020年2月とした場合>
この場合は、前の事業年度は2018年4月から2019年3月となります。
2019年2月の売上が50万円、2020年2月の売上が20万円で50%以下になっているので要件を満たしています。
直前の事業年度(2019年度)の年間事業収入:365万円として
直前の事業年度(2019年度)の2月の月間事業収入:50万円
2020年2月の月間事業収入:20万円
365万円-20万円×12 = 125万円
200万円(上限額)>125万円
給付額 120万円(10万円未満は切り捨てのため)
<2020年5月8日追記>
端数が10万円単位から1円単位に見直しになりますと、125万円全額が支払われる見込みです。
なお、前年事業収入との差額が200万円を超える場合は、上限額200万円が支給されます。前年同月の事業収入との差が大きく、金額が小さい月を選ぶことがポイントです。前年事業収入との差額が、上限支給額の200万円にできるだけ近くなるように、対象月を選びましょう。
まとめ
自社・自分に申請の条件が当てはまる時は、申請方法を熟読する、分からない場合は税理士や社会保険労務士の先生に相談などして、積極的に挑戦してください。
この「持続化給付金」は先着順でもありませんし、予算が尽きて終了する性質のものでもありません。現金を受け取って、コロナショックを乗り切る“源”として是非活用してください。
なんとしても、この未曽有のショックを乗り越えてまいりましょう。
記事作成者プロフィール

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株式会社ストレン 代表取締役社長
MCP,2級知的財産管理技能士
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトはホスティング業経験から、レンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステンプレートを比較評価し、始める・切り替える方の視点で情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。
【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)