レンタルサーバーを使う個人・企業では、サイトを構築するための技術者・制作者が必要です。特に、会社を立ち上げたばかりのベンチャーにスキルを持つスタッフは欠かせません。
またレンタルサーバーをビジネスとして稼働するホスティング企業にも、サーバーを安定して稼働させるためのエンジニアやサービスを開発・展開する内外のスタッフが必要です。
今回はIT業界の人不足問題と、どうやって解決していくかなどを考えてみます。
IT業界の現状は?
人口減少などにより全産業で人不足になっていますが、IT業界もその例外ではなく、下記グラフのデータでは2018-2020年までは供給人材数は横ばい、その後2030年に向けて人材が不足することが明らかになっています。
経済産業省の「今後の IT 人材確保方策の検討・提言」(PDF)によると、2030年には2015人と比べると6.2万人が減少、これは2015年の人材数の7%に相当する大きな数字です。
さらにIT業界で必要な人材数は、2030年で41万人と予想されており、新卒だけで対応できる状況ではとてもありません。

しかもこれは、あくまでも量的な問題だけで、AIやビッグデータ・エッジコンピューティングやクラウドなど細分化・高度化された質的な人材も不足するなど、質・量ともに人の問題が今後10年の間に大きくなってくるのは確実です。
この厳しい現実を踏まえて、働く側はいかに働くか、採用する側はどう人材を確保し、安定させるかが企業を存続するための大きなポイントになっています。
対応はどうすれば?
これは社会的・構造的な問題で、経済産業省の提言では女性・シニア・外国人人材の活用、技術革新で生産性の大幅な向上、多様な働き方の受容など複合的に進めていく必要があるとしています。
さらに方法の一つとして、人材の流動性を高めるというポイントも指摘されており、ここでは人材流動=転職による採用に役立つサービスをいくつかピックアップしてみます。
仕事を探している個人と、人材を探している企業ともに活用できると思います。
IT業界の転職支援
doda 転職支援

メイテックネクスト

個人事業主・フリーランスの支援
フリーランスは貴重な戦力に
会社に縛られない働き方の代表格といえば持ち前の技術・スキルや人脈を生かして社会で活躍するフリーランス(個人事業主)が代表格ですね。
在宅でできる、業務委託で納品後には自由な時間が持てる、未経験でも新しい仕事に挑戦できるなどメリットも数多くあります。
業務をお願いする側のIT系企業にとっても、正社員がなかなかすぐに決まらない中で、高いスキルを持つフリーランスは、貴重な戦力になっています。
WEB制作にプログラマー、エンジニア、ライター、編集など仕事には事欠かない状況で、企業とフリーランス・個人事業主のマッチングは今やビジネスには欠かせない存在となっています。国内の主なビジネスマッチングサイトをピックアップします。
ビジネスマッチング支援
ランサーズ

クラウドテック

フリーランスのデメリットを解消するために
一方で、フリーランスの大きなデメリットでもある報酬の未払いや仕事中の事故は自分のみならず家族の生活に直結する大問題です。フリーランスは、支払いや不慮のけがや事故など不安を感じたことは1度や2度ではないはず。この問題を解消できれば、フリーランス本人は安心して仕事にまい進する環境が整うはずです。
フリーランスが安心して働ける環境を作るために始まったのがフリーナンスというサービス。今までにない、かなりユニークなのでここでご紹介します。
口座を作ればフリーランスにも補償が
フリーナンスは、GMOインターネットのグループ会社「GMOクリエイターズネットワーク株式会社」が2018年10月に開始しました。
フリーナンスとは日本で初めてのフリーランス向け収納代行サービスと即日払いサービスのことで、アカウントを無料開設すれば、 損害賠償保険 「あんしん補償」が、全ての登録者に自動的に付与されます。また、支払いにも困ることがないように、請求書をフリーナンスで買い取る 「即日払い」を利用することもできます。
- フリーナンスのメリット詳細
メリットまとめ
- 振込専用口座の口座維持手数料や、振込手数料は無料
- 支払いサイクルが合わないとき、即日払いサービスで現金化できる
- 無料で口座を開設するだけで事故などの補償がつくので安心
まとめ
働く側や企業側どちらの視点からも、合う会社・合うビジネスで能力を発揮する・してもらうことが、会社やビジネスを発展させるには大切な要件です。
積極的なマッチングサービス活用で企業や人材を探す・採用する、社員・フリーランサーともに安定して働ける環境を新サービスを利用しながら作っていくことは、長期的なビジネス発展のために大切なポイントとなるでしょう。
マッチングで知るチャンスや働く機会を増やせば、人材不足の問題は解消しないまでも、人材活用の道は開けてくるのではないでしょうか。
この記事を書いた著者

- ITサポート/コンサルティング/コンテンツプロデュース
- 株式会社ストレン 代表取締役社長
MCP,2級知的財産管理技能士
GAIQ(Googleアナリティクス個人認定資格)
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て独立後、2001年に動画配信(ストリーミングサーバー)レンタルサービス「ストレン」を立ち上げ、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用からPRまで全般に携わる。2015年、東証マザーズ上場企業・お客様と合意のもと、上場企業サービスへ移行していただき同ビジネス終了、以降はITサポート・コンサルティングとして企業の支援に。
当サイトでは、ホスティングビジネスの経験を踏まえ、ユーザー視点でレンタルサーバーやECサービスの評価をし、これから始めたい・切り替えたい方の立場に立った記事・評価・比較情報をお届けします。
【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、そして映画・音楽好き(主に洋楽)。