ネット通販2019年情報分析-経済産業省「国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査)より-

ネット通販2019年情報分析-経済産業省「国際経済調査事業」(電子商取引に関する市場調査)より-

ユーザーや企業間で、直接接触することなくビジネスが成立する電子商取引・ネット通販が拡大しています。経済産業省が実施した電子商取引などの実態調査は2019年度のリサーチですが、2020年はコロナショックという特殊要因でさらに伸びています。
それでは、7月22日に公開された2019年度版のデータについて要点をまとめて解説します。

 

国内全体の経済環境は?

GDP 成長率

電子商取引は、国内経済全体を理解したうえで見れば、より具体的な課題などが見えてきます。2016 年~2019 年の四半期 GDPは、2019年10-12月期に消費増税などで大幅に悪化、GDPの約6割を占める個人消費にも多大な影響を与えることが考えられます。

商業販売額(小売業)前年同月比推移

次に、2019年の商業販売額(小売業)の推移をみますと、消費増税による駆け込み需要やその反動減などがあるものの、小売り全体で通年では前年比プラスに推移しています。

2020年の状況から見れば、コロナショックの前の2019年度は、消費税の増減も微風程度に感じられます。これらの分析を踏まえて、これから出てくるであろう2020年の調査結果を通して、未来を予測し行動するようしたいものです
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国内のインターネット環境は?

インターネット利用の人口普及率

インターネット利用率は2019年度には89.8%とほぼ9割に近づき、若年層に加え高齢者もスマートフォンでのネット接続が増加するなどの影響が考えられます。

インターネットの端末別利用状況(個人)

2019年度は、自宅のパソコンでのネット接続が50.4%と増えていますが、スマートフォンはさらに上回る63.3%となっています
サイト制作者、ネット通販業者は今後、スマートフォンに向けたコンテンツ制作を中心に据えて取り組む必要性が高まっています。

国内全体の経済状況・インターネット環境は以上ですので、次に電子商取引市場の動向を確認しましょう
注目です

 

日本のBtoC -EC市場規模は?

:BtoC-EC の市場規模および物販系 EC 化率の経年推移

国内の一般消費者向け電子商取引全体では、19 兆 3,609 億円と前年比 7.65%増となっています。さらに物販に絞るとEC 化率は6.76%で、対前年比 0.54 ポイント増加しています。
この物販を加えた国内の一般消費者向け電子商取引の構成比は下記のとおりです。

BtoC-EC 市場規模および各分野の構成比率

物販系の伸び率が最も高く8.09%、次にサービス系で7.82%、そしてデジタル系で5.11%の伸びで、3分野の合計で7.65%の伸び率となります。

物販企業・物販サービスのうち、EC化されている比率(EC化率)が6.76%、前年からの金額の伸びが物販で伸び率8.09%です、EC化率伸び率がややこしいので整理して理解しましょう。いまだ国内ではわずか6%強しか物販のネット販売を行っていないというイメージですね
解説です

 

物販系分野動向

物販系分野の BtoC-EC 市場規模

サービス系分野動向

サービス系分野の BtoC-EC の市場規模

デジタル系分野動向

デジタル系分野の BtoC-EC 市場規模

物販系では衣類(アパレル)、サービス系では旅行が最大分野ですが2020年のコロナ前のデータですので、2020年度調査ではアパレルECはさらなる拡大、旅行は激減と両極端な結果が予想されます。今後の動向に注目です。
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日本のCtoC -EC市場規模は?

:CtoC-EC 推定市場規模

フリマアプリの急成長を要因とした個人間取引、いわゆるCtoCが1兆7,407億円と9.5%の伸び率をとなっています。なおこの数字には、BtoB、BtoCも含まれると考えられており、さらにプラットフォームのセキュリティや信頼性を高めることで、今後の成長も予測されています。

 

日本のBtoB -EC市場規模は?

BtoB-EC 市場規模の推移

BtoB-EC 市場規模の業種別内訳

日本国内の企業間電子商取引、BtoB市場は352 兆 9,620 億円で、前年比 2.5%増加しています。
特に、「小売」「広告・物品賃貸」「建設・不動産」「食品」の対前年比伸長率が高く、「その他」を除いた EC 化率は、対前年比 1.5 ポイント増加し 31.7%となっています。

 

今後の注目点は?

世界の BtoC-EC 市場規模

国別 EC 市場規模

世界の一般消費者向けEC市場は、2019年で3.53兆ドル(約370兆円)でEC化率14.1%、2023年度予測では6.54兆ドル(約690兆円)でEC化率22.0%と、日本の状況をはるかに上回っています。国別EC市場規模でもイギリスを下回っており、逆を言えば日本には成長余地が大きく残されていることになります。

米国における EC サイト訪問にあたり直前にアクセスしたチャネルシェアの 伸び率

アメリカのデータでは、SNS経由でネットショッピングを行うソーシャルショッピングの伸びが著しく、110%の伸び率を示しています。一方で、無料検索は2%に留まっており、ネットショップ運営企業もこのデータを参考に検索エンジン以外の別ルートでのナビゲーション展開を考える必要があります。

 

出典

経済産業省 
令和元年度 内外一体の経済成長戦略構築にかかる 国際経済調査事業

 

まとめ

2019年度の調査では順調にECが伸びており、2020年はさらなる急拡大が見込まれます。またアメリカでは、ソーシャルショッピングも伸長し、従来の検索エンジン対策に加えてSNSでネットショップを広める努力や仕組みづくりが求められています。

これらの状況を踏まえ新しい日常に適したEC・電子商取引サイトの運営や活動を通して、困難な時代に生き残りをかけて、さらには成長を目指して取り組んでまいりましょう。

 

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