2019年度上半期に、レンタルサーバー・ネットショップ作成サービスやショッピングカートで様々なサービスが発表されました。その中で、特に目立った動きとしては「高速化」と「技術者不足対応」でした。
今回は、それらのサービスをまとめてみましたのでこれからの方向性を知るためにもチェックしておきましょう。
高速化対応は必須条件
レンタルサーバー・ネットショップ作成サービスやショッピングカートともに、表示速度の高速化に各社、新サービスの導入や既存サービスの改善で続々と対応をしてきました。
レンタルサーバー
2019年上半期にサーバー高速化対応・高速表示対応を行った各社サービスをまとめました。
ココがポイント
なぜ高速化対応が多いのか?
同業他社との差別化で、表示速度の速さはユーザーが目で見てメリットがわかりやすいうえに、サイト閲覧者のユーザビリティが上がること、そして表示速度の速さは検索エンジン対策にも有効と考えられていること。さらに2020年から5Gが本格稼働し、サイトの表示速度の速さは契約ユーザーの売上・ブランディングに直結することから、各社高速化に取り組んでいます。
2019年4月
「お名前.com レンタルサーバー」は、既存の共用サーバーコースをリニューアルしたパターンです。
「ConoHa VPS」は、仮想専用サーバーに「KUSANAGI」というWordPress実行環境をコマンド不要で誰でも利用しやすくしたサービスを提供しています。
2019年9月
「ロリポップ!」は、低価格の個人・中小企業向け共用レンタルサーバーですが、既存プランの中に新プラン「ハイスピードプラン」を追加したパターンです。
エックスサーバーが提供するwpXレンタルサーバー・クラウドという既存プラン名を「wpX Speed」に変更し大幅に速度改善をした新プランとして生まれ変わりました。
上記の共用サーバーは、いずれも月額1,000円前後ですので、各社の価格競争が激化している様子が分かります。料金にほぼ違いはありませんので、自社に合う機能があるか、相性や好みなどでサービスを選びましょう。
ネットショップ作成サービス
ついにネットショップ関連サービスにもスピード表示化の流れが押し寄せてきています。
2019年10月
海外組の「Shopify」は、ネットワーク自体の見直し&画像データ削減でスピード化・高速化を図り、国内の「STORES.jp
」は、画像データの削減でスピードアップを行っています。
人材不足にはマネージド専用サーバーで対応
高度なネットワーク技術を持つ人材、技術者の採用が難しく、また離職・転職も増えている昨今、事業者側でサーバー管理者を置くことなく、レンタルサーバーサービス提供者で管理・運営するニーズが高まっています。
2019年4月
エックスサーバーは、法人向けに提供していた「エックスサーバービジネス」の専用サーバーで、フルマネージド型専用サーバープランの提供を開始しました。
「無料設定代行サービス」を備えており、基本的な運用・管理や障害発生時の対応を任せられるため、管理者不足という課題を解消しながら、事業者は専用サーバーで高度なインターネットサービスに集中することができます。
人材不足は深刻化していますので、特に中小企業ではマネージドサービスの活用が増加すると考えられますね。
まとめ
「高速化」と「技術者不足対応」は、ネット環境の高速化、少子高齢化など社会問題と密接につながっていますので、ますますテンポアップしてくるでしょう。
サービスを利用する個人・企業としては全体の流れを捉えたうえで、コストを押さえながら最もメリットのあるサービスを選ぶ目を持ち、自社ビジネスの拡大に最大限利用できるように進めていきたいところです。
記事作成者プロフィール

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株式会社ストレン 代表取締役社長
MCP,2級知的財産管理技能士
おすすめ情報サイト「マイベスト」レンタルサーバー・ドメイン監修
当サイトはホスティング業経験から、レンタルサーバー・ドメイン・ワードプレステンプレートを比較評価し、始める・切り替える方の視点で情報をお届けします。
【仕事略歴】早稲田大商卒。東証一部精密機器メーカー、レコード会社を経て2000年 動画配信レンタルサービス「ストレン」起業、マイクロソフト認定パートナーとしてサーバー構築・運用・PR等に携わる。2015年、東証グロース上場企業・お客様と合意の上、上場企業移行後に同ビジネス終了、以降はITコンサルティングとして支援に。
【趣味】プロ野球/MLBなどスポーツ、映画・音楽好き(主に洋楽)